タカラガイ(宝貝、英: cowry, cowrie)はタカラガイ科の巻貝の総称。特にそれらの貝殻を指すこともある。 タカラガイの貝殻は丸みを帯びて光沢があり、陶磁器のような質感である。土地によっては貝殻を通貨として利用したり、装身具や儀式的な用途に用いたりする。 タカラガイは世界中の熱帯から亜熱帯の海域に分布し、全て海産である。特にインド洋や太平洋の、潮間帯から水深 500m にかけての深度に多く生息する。砂の海底よりも岩礁やサンゴ礁を好む。雑食性で、運動性の低い海綿やホヤなどの動物の他、海藻やデトリタスなども摂食する。逆にタカラガイの天敵となるのはタコやカニ、そしてツメタガイやレイシガイといった肉食の貝である。 タカラガイの生体は殻の一部または大部分を外套膜に覆われているため、必ずしも特徴的な光沢のある殻は目視できない。貝殻全体が外套膜で覆われたものはウミウシのような外観を呈する。外套膜