比叡山焼き打ちから450年の節目で営まれた慰霊法要。「怨親平等」の精神で織田軍も含めた犠牲者を弔った(大津市・延暦寺) 天台宗総本山・延暦寺(滋賀県大津市)を織田信長軍が攻めた「比叡山焼き打ち」から450年となる12日、同寺で織田軍も含めた犠牲者の慰霊法要が営まれた。敵味方を分けない「怨親(おんしん)平等」の仏教精神で今年は信長と明智光秀の子孫も初めて参列し、恩讐(おんしゅう)を超えて新しい歴史の一ページを刻んだ。 比叡山焼き打ちは1571(元亀2)年9月12日、浅井・朝倉連合軍と組んだ延暦寺を、信長が大軍で攻めた出来事。延暦寺は1992年に境内の国宝殿横に鎮魂塚を設けて以来、毎年焼き打ちの犠牲者とともに信長や戦没者の霊を殉難者として供養してきた。 今年は宗祖最澄の1200年大遠忌にもあたり、信長の子孫、織田茂和氏(43)と、焼き打ちに関わった光秀の子孫、明智憲三郎氏(74)も招いた。阿弥