新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、感染者や医療従事者、あるいは早い段階で感染爆発が起こった中国出身の人などへの差別も拡大している。感染した人の行動をあげつらい「●●したからだ」と罵ったり、治療にあたる看護師の子どもの登園を断ったり、武漢市民を殺害する旨の落書きが見つかるなどの心無い差別が、連日報道されている。 病気は本人の責任ではない。にもかかわらずずっと以前から、病気になった人への差別は存在していた。その代表的なものが、ハンセン病元患者への差別だろう。 ハンセン病はらい菌という細菌感染により皮膚と末梢神経が侵されていく病気で、手足や顔が変容するなどの後遺症がある。ただ、菌自体の感染力は非常に弱く、現在では薬で治療できる普通の感染症の1つとなった。そして新規患者はごくわずかしかいないことから、今後患者が増加することはないと言われている。 (https://www.niid.go.jp/