――まずはオーストラリア戦での両チームの戦術的特徴について説明下さい。 日本はオランダ戦と同じ1-4-4-2のシステムで、オーストラリアは1-4-3-3でした。プレーモデルに関して日本がラウンド16のオランダ戦と違っていたのは右サイドハーフの川澄奈穂美のポジショニングでした。この試合では最初からかなり中に入ってプレーしていました。 その狙いは、オーストラリアのアンカー(8番)の横のスペースでボールを受けると同時に、右サイドにスペースを作って有吉佐織に高い位置を取らせることでした。このサイドで相手のマークに混乱を生じさせるという意図が前の試合よりも色濃く出ていました。序盤から岩清水梓がボールを持った時に川澄が最初から中に入ってボールを受けようとする形が何度も見えたので、チームとして完全に狙っていたプレーだと判断できます。 また、チーム全体としてアンカーの両脇のスペースを使っていく狙いも見えた