ネルシーニョ監督も「魅力はシュートの積極性」と語る田中は日本人に少ないシュータータイプのアタッカーだ【Getty Images】 “彗星(すいせい)のごとく現れた”というありきたりな表現が当てはまるのかもしれない。2007年にカナダで開催されたU−20ワールドカップの日本代表、いわゆる“調子乗り世代”と同じ1987年生まれだが、一度たりとも年代別の日本代表の招集を受けた経験はない。自嘲(じちょう)気味に語る本人の言葉を借りれば「無名」の存在だった。だが、そんな彼が今シーズンのJ1でゴールを量産(7/10時点で8得点、得点ランキングで2位)し、首位の柏をけん引するとともに、アルベルト・ザッケローニ監督から熱い視線を受けているのである。 田中順也は、日本人に少ないシュータータイプのアタッカーである。ネルシーニョ監督が「順也の魅力はシュートの積極性」と語るように、少々遠めの位置からでもコースを