分離壁については50年後イスラエルで「俺たちは21世紀にもなって、なんてバカなことをしたんだろう!」と笑い話にできればいい 映画『オマールの壁』主演のアダム・バクリ 写真:荒牧耕司 パレスチナの今を生き抜く若者たちの姿をスリリングに描いた映画『オマールの壁』が公開中。主演俳優アダム・バクリが、映画公開に合わせて初来日を果たした。本作は、分離壁で囲まれた危険と背中合わせのパレスチナを背景に、命懸けで生きる若者たちの姿をリアルかつスリリングに活写した衝撃のサスペンンス・ドラマ。カンヌ国際映画祭をはじめ、多数の映画祭で絶賛され、パレスチナ代表としてアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品に選出された。イスラエル・ヤッファ生まれのパレスチナ人であるアダムは、何を思い、何を感じ、本作の撮影に臨んだのか。劇中、丸刈りだった髪を伸ばし、端正なマスクから時折笑顔をのぞかせる27歳の青年がリアルな心情を語った