小野不由美のホラー小説「残穢」のネタバレ感想です。発表当初は余りの怖さに、大の男が家においておくのを怖がるほどだ、と言われていました。 自分はすさまじい妄想力を持つかなりの怖がりなのですが、最初読んだときは余り怖いとは思いませんでした。丁寧に作られているし、面白いんだけれども、何だか地味だしピンとこない本だなと思いました。 先日、もう一度読んでみようかなと思って、もう一度読んでみました。 なにこれ、めっちゃ怖いんだけど((((;゚Д゚)))) 「残穢」はとても地味な本です。 怪異は派手な形では現れません。怪物や殺人鬼が出てきて、襲い掛かってくるわけでもありません。 目に見えず、いつの間にか自分にとりついている「穢れ」がもたらすもの、人間が対処することもできず逃れることもできないその不条理な恐ろしさを描いています。 「穢れ」とは何か 「残穢」は土地や物、人に憑いた「穢れ」が次々と伝染すること