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バンドとROCKに関するbandshijinのブックマーク (70)

  • ザ・サベージ『いつまでも いつまでも』メロディの波、海の揺らぎ。

    原曲リスニング・メモ 空高くから光がさすように熱い口笛が高鳴るイントロ。 ストリングスは中央、やや高域でⅴ→ⅵ→ⅶ→ⅵのカウンターラインを奏でます。固定音でいえばラ♭→シ♭→ド→シ♭。原曲のキーはD♭メージャーです。 エレキギターのリズムストロークが左に。アップピッキングで裏拍のノリを出したオルタネイトピッキング。アルペジオを交えた旋律的なメロディのエレキギターは右です。 ベースが真ん中でズンズンと響きます。ドラムスは右寄りに定位。 サクソフォンも左側でⅴ→ⅵ→ⅶ→ⅵのカウンターライン。 朗々と歌うボーカルです。録音時、何歳くらいなのでしょう、貫禄ある磨かれた印象の声。渋さ漂います。サスティン時にしっかりとビブラート。要所でハーモニーパートのボーカルも入ってメロディのコシを強めます。 間奏で右から聴こえるエレクトリックギターの和声的なプレイが巧みです。管楽器が照りのある音色でプァ〜ッとせり

    ザ・サベージ『いつまでも いつまでも』メロディの波、海の揺らぎ。
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    bandshijin 2021/03/17
    Bメロ後半では同音連打を見せてそれを破る非固有音! 借用和音であるⅡMに合わせて、固有音を半音高めて上方変位させそのまま属音(ドレミファでいうところのソ)へリーチ! ドラマチックです。
  • 帰って来たヨッパライ いかれたプレイバック・オブ・ライフ

    なんとサレオツなボサノバ風。こんな爽やかな垢抜けた曲じゃなかったと思いますが、もちろんこれも良いです。天の声は泉谷しげる! 天にいなそう。 曲について ザ・フォーク・クルセダーズの自主制作LP『ハレンチ』(1967)に収録されました。解散記念盤だったのに、話題になってむしろ再結成・プロデビューの曲になったようです。作詞:ザ・フォーク・パロディ・ギャング(松山猛・北山修)、作曲:加藤和彦。 原曲リスニング・メモ “おらはしんじまっただ〜”。短2度でウロウロと刺繍をくりかえす歌メロディ。なんといってもこの変な声です。普通の声で歌って録音したテープの回転速度を上げて再生した音を収録すれば、音声の速度と一緒にキー(音の高さ)も上がってこの変な声になるはずです。 ギターの音も回転速度変更の術で高く収録されているようです。ギターなのにマンドリンのような音色に感じますね。それでいて決してマンドリンでもあ

    帰って来たヨッパライ いかれたプレイバック・オブ・ライフ
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    bandshijin 2021/03/16
    主題はずばり「再生」でしょうか。変声、変音、変歌詞、変メロ。大変です!『帰って来たヨッパライ』
  • あの時君は若かった 未来からの嘆き

    ムッシュかまやつのアルバム『ザ・スパイダース・カバーズ【+3】』(1989年、再発2010年)。これに『あの時君は若かった』が入っています。 リスニング・メモ ムッシュのセルフカバー(1989) 打ち込みのリズム。シンセのフワァーとした音が厚みを出します。ドラムパートも打ち込みでしょうか? 輪郭が明瞭ですしキックがグリグリビチビチとほとばしっています。ベースもいかにもなシンセベース。軽い感じのピアノのトーンはアップライトの電子ピアノのサウンドでしょうか。エレクトリック・ギターのソロがさすがです。サクソフォンの合いの手も渋い。エンディングのシンセストリングスをずっと聴いていたくなります。発売時の1989年の「新しくてイイ音」のお手ってこんな感じだったのかもしれません。打ち込みのクリアで臨場感ある音像に洗練された生楽器や声の演奏を融合させています。素晴しきセルフカバー。優しい歌唱のダブリング

    あの時君は若かった 未来からの嘆き
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    bandshijin 2021/03/09
    ザ・スパイダース音源もムッシュの1989年セルフカバーも、お手本にしたいサウンド。今できる限りのことをすると、それが未来にとっての若さになるのですね。高校生が書いたという詞が深い気づきをくれます。
  • サディスティック・ミカ・バンド『タイムマシンにおねがい』 ザ・SF黒船

    タイムマシンにおねがい 曲の名義、発表の概要について 作詞:松山猛、作曲:加藤和彦。サディスティック・ミカ・バンドのシングル、アルバム『黒船』(1974)に収録。 サウンドリスニング・メモ https://youtu.be/b8ATGykcyYg ダブリングしたボーカルがいきなりハイテンションで飛んできます。 エレキギター、ドカーン! こちらもダブってあります……というか左右で違うリフのイントロ。中央奥付近にも聴こえる? 少なく見積もっても合計3〜4はギターが入っていそうです。 ドラムスのハイハットとタンバリンがジャクジャクジャクジャク・・・リズムをキープする脇役? いえいえ、興奮をあおり目立っています。ときおりシックスティーン。スネアの音が格好良い。 奥のほうに鍵盤の類がきこえます。ピアノ、それにオルガンでしょうか。ピアノやエレキなどウワモノがかなりエイトビートを出しているので、むしろ

    サディスティック・ミカ・バンド『タイムマシンにおねがい』 ザ・SF黒船
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    bandshijin 2021/03/07
    やばいボスが降臨した感。ぶわっとくるエレキギター。左右のリフと中央付近にコードを伸ばすギターが重ねてあるようです。ベースは意外と細かい打点を含むフレーズを要所に入れています。
  • チューリップ『心の旅』感情と旋律の大波小波

    財津和夫 チューリップといえば財津和夫で、財津和夫といえば彼がソロでもやっている『切手のないおくりもの』が好きだ。チューリップ(バンド)といえば財津和夫(フロントマン)と私が言ってしまうくらいに、強い独創性とリーダーシッ プを持ったシンガーソングライターだと思う。コード、メロディ、リズムを音楽の3要素とすることがある。それに歌詞をくわえて、これらの要素の独創性や平衡感覚が素晴らしいと思える音楽にひとつでも多く出会いたいし、私自身生み出したいと思っている。その鑑のような人物のひとりが財津和夫で間違いない。 飛翔のサビメロ 『心の旅』はチューリップの代表曲のひとつだと私は思っているし、これを読んでいるあなたもうなずいてくれる可能性があるだろう。“ああだから今夜だけは”で始まるメロディの上行が素晴らしいと思う。サビをドアタマに持ってきて強起している。かなりの人がこの音の記憶を深く刷り込むのではな

    チューリップ『心の旅』感情と旋律の大波小波
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    bandshijin 2021/02/20
    チューリップ『心の旅』。サビの飛翔メロディやAメロのそれとの対比、鉄則を思わせるコード進行とベース旋律やボーカル旋律の上下行、歌詞の別れと希望が醸す種々の大波・小波。
  • アリラン 朝鮮民謡 SOUL FLOWER WITH DONAL LUNNY BAND

    “美人 アリラン ガムラン ラザニア マウスだってキーになって 気分 イレブン アクセス 試そうか”(PUFFY『アジアの純真』より、作詞:井上陽水 作曲:奥田民生) 先日、井上陽水の作詞を味わった。その中で注目した曲、『アジアの純真』。 1番のメロ(再度)のところで歌われる詞が先に引用したもの。 ガムランはアジアの民族音楽。私は音楽大学(出身校)でもちょっとふれことがある。ラザニアは料理だろう。イタリアンだったか。で、アリランってなんなん? と思って検索したら、朝鮮の伝説上の峠?のことだそうで、同時にその名前を冠した朝鮮民謡も有名とのことがわかった。伝説上だから「ここがアリランです」と具体的に限定するのは難しいようなのだけれど、伝説や民謡が普及してか、実際に朝鮮の各地にアリランの名で呼ばれる場所があるのだそう。 という認識を築いて数週後の昨日、あらためて検索を重ねたらなんとアリランはユネ

    アリラン 朝鮮民謡 SOUL FLOWER WITH DONAL LUNNY BAND
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    bandshijin 2021/02/07
    ソウル・フラワー・ユニオン、井上陽水らがきっかけをくれた朝鮮民謡「アリラン」。無形文化遺産(2012)になっていた。J-WIDで検索すると、いかに古今の作曲家らのテーマにされてきたことがわかる。
  • Polaris『深呼吸』 心を照らす光

    先日Fishmans『いかれたBaby』について書いた。 Fishmansは私にPolarisへの導入をくれた。Fishmansのメンバーだった柏原譲(ベース)がPolarisのメンバーでもあるからだ。 両者の音楽は私の中でとても、近い位置付けにある。それは柏原譲というメンバーがかぶっているからだという説明だけでは不足するように思う。それでいて、その不足を明かす知見が私には足りないかもしれない。 FishmansとPolarisにおいて、私が共通点を感じる部分を言葉にする試みにお付き合いいただきたい。 FishmansとPolarisに私が思うところ ・ふわふわと漂うような、浮遊感ある音像の印象。残響のつくりかたのせいだろうか。 ・ボーカリストのトーンに「あそび」がある。これは「余裕」の意味の「あそび」。自由でのびのびとした印象を受けるし、力が抜けていて気持ちがいい。 ・ベーシストはいわず

    Polaris『深呼吸』 心を照らす光
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    bandshijin 2021/02/06
    Polarisに私はとても影響を受けている。言葉にできないから音楽にそれが滲み出るのかもしれない。『深呼吸』は真っ先に思いう浮かぶ大好きな曲。原田郁子(クラムボン)がピアノ・コーラスで参加している。
  • 潮の路 洋上の軌跡

    1月は阪神淡路大震災の周年。震災がきっかけで生まれた曲、『満月の夕』を最近味わった。今年は1月17日で26年経つ。 ソウル・フラワー・ユニオンは前から知っていたけれど、最近どんどん好きになっている。 バンドのフロント、中川敬を中心にその活動が多岐。いくつもの名義を使い分け、幅広く奥深いキャリアを歩んでいるのが彼らの公式サイトを見てわかる。 『満月の夕』を味わって、検索したり調べたりする中で他にもいくつかの曲名を知るに至る。 その中でひとつ、目をつけた。 潮の路 岸田繁カバー くるりの岸田繁が2016年にカバーを発表している。 波の音、ナイロン弦のポロリというイントロ、口笛の間奏。アコースティック・ギターでの弾き語り中心。サビのおしまいにかけて長くサスティンする音はなんの楽器だろう。複弦っぽい音もきこえる。Ⅴ→Ⅲmなどのリハーモナイズド(コードの置き換え)も効いている。キーはD。 ゆったりと

    潮の路 洋上の軌跡
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    bandshijin 2021/02/03
    中川敬ソロ名義、ソウルシャリスト・エスケイプのアルバム『ロスト・ホームランド』(1998)に収録。2016年にはトリビュートアルバムで岸田繁がカバー、配信が聴ける。トリプレットと歌の言葉が描く意志の軌道。
  • 満月の夕 26年越しの霊感 HEATWAVE、ソウル・フラワー・ユニオン 歌詞の違いについて

    昨日はこのブログで『満月の夕』について書いた。 検索したらあるドキュメントが見つかって、中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン)と山口洋(HEATWAVE)のこの曲における共作(あるいは分岐)の進み方がどのようなものだったのか、とてもよくわかった。 改めて曲ができた経過の端々を書いておくと、 ・アルバム制作中だった山口が中川宅を訪れてAメロを共作 ・阪神淡路大震災が起きる。中川は被災地をまわり、そこでの体験をもとにAメロだけだった曲をサビまで書き上げる。そのまま被災地でそれを歌ってまわる。『満月の夕』と題する。 ・中川の書き上げてしまったものを知り、山口が自分の立場から歌詞を書き加えたり中川版とはちがうものを付けたりして山口版ができる。 つまり、この『満月の夕』には中川版と山口版が存在する。 ソウル・フラワー・ユニオンによるパフォーマンス(文中私が中川版と呼ぶのに相当するもの) ふたつの曲に

    満月の夕 26年越しの霊感 HEATWAVE、ソウル・フラワー・ユニオン 歌詞の違いについて
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    bandshijin 2021/02/02
    ソウル・フラワー・ユニオン中川敬が書かずにいられなかったように、HEATWAVE山口洋もまたそれをしたのでは。認め合い、かつ対抗しているかのようなふたつのバージョン。刺激しあう仲はまるでライバル。満月はまた巡る
  • ザ・スパイダース『なんとなくなんとなく』幸せと好意はやけどのもと?

    earth music&ecology(ファッションブランド)のCMは私にTHE BLUE HEARTS『1000のバイオリン』(1001のバイオリン)を強く印象づけたという話を書いた。 earth music&ecologyについて検索していて出てきたWikipediaに次の音楽へのヒントがあった。 こちらのCMははじめて見た。 ザ・スパイダース『なんとなくなんとなく』 https://youtu.be/t-GY1ERBLzQ ザ・スパイダース『なんとなくなんとなく』。1966年のシングル曲。作詞・作曲はザ・スパイダースメンバー、ムッシュかまやつことかまやつひろし。 「なんとなく幸せ」。肩に力が入っていては逃げていってしまいそう。「なんとなく幸せ」という気持ちをいつも持っていられたらいいのに。それはむずかしいのかもしれないけれど、この歌がそれを閉じ込めている。この曲にアクセスすれば、私は

    ザ・スパイダース『なんとなくなんとなく』幸せと好意はやけどのもと?
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    bandshijin 2021/01/31
    ザ・スパイダース『なんとなくなんとなく』(1966)。earth music&ecologyのCMでたどり着く。跳躍と順次を組み合わせたメロディがいい感じ。作詞・作曲のムッシュかまやつに音楽番組『アーティスト』を思い出す。
  • THE BLUE HEARTS『1000のバイオリン』4桁の道標

    THE BLUE HEARTSの『1001のバイオリン』を私が1番はっきり認識した機会は宮﨑あおいが出演するCMだった。 安易に検索してWikipediaが出て缶コーヒーのCMだとあり、そうねそれだったかななんて適当にひとり画面の前でうなずいたけど、よく思い出してみると違う。確か宮崎あおいが出ていた記憶があって、彼女が出ていたCMとTHE BLUE HEARTSの組み合わせといえばearth music&ecologyだと思い出す。『情熱の薔薇』が使われたバージョンもある。私が覚えているのは『1001のバイオリン』のほうのだけど(メディアでの使用が多いからいろんなうろ覚えが交じり合ってもうよくわかんなくなっちゃう)。 THE BLUE HEARTS『1000のバイオリン』は1993年のアルバム『STICK OUT』収録。 シングルカットされて、カップリングにストリングスをオケにしたバージョ

    THE BLUE HEARTS『1000のバイオリン』4桁の道標
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    bandshijin 2021/01/30
    1000代の数字や年号でずるずるといろいろ思い出す。私にとってのロックの象徴で道標。ぜんぶが「いもづる」というか、ばらばらかつ一体のものとしてぼわんと記憶している。THE BLUE HEARTS『1000のバイオリン』に寄せて
  • くるり『コトコトことでん』時空にまたがる音楽の鉄旅

    “ことでん”こと高松琴平電気鉄道を主題にした曲。 電車が走って行く様子を思わせる“コトコトコトコト”という擬態語のような擬音語のようなサビ。「ことでんで」との押韻でくくる。 私はまだことでん沿線を訪れたことがない。この曲が恋の初々しさやわくわく感も一緒に、現地の風景に私を連れて行ってくれる(歌の結びには老後?の八十八カ所巡礼まで…)。 間奏がクラシカル。何かのソナタのようなアリアのような、古典音楽への敬愛を感じる。私はヘンデル『オンブラ・マイ・フ』を思い出したけれど、どれとは特定し難いさまざまな名曲のエッセンスが入っているのではないか。クラシックの知識も「ことでん(琴電)」についての生の知見も持ち合わせていない私だからうまく解体しきれないけれど、きっと曲のテーマに沿った様々な暗示や示唆が込められているのではないか。 クラシカルな旋律なのだけれどエレピのようなトーンで表現されているので、音楽

    くるり『コトコトことでん』時空にまたがる音楽の鉄旅
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    bandshijin 2021/01/29
    畳野彩加とのツインVo.で沿線の情景を魅せるくるり『コトコトことでん』。間奏のクラシック愛にどハマり。これをベースにした新作『プラプラプラレール』はUCARY & THE VALENTINEと。プラレールのスピード感を見事に表現
  • THE BLUE HEARTS『人にやさしく』認めの「ガンバレ」

    THE BLUE HEARTS『人にやさしく』はシングル曲で、自主盤が1987年、レーベル(ジャグラー)発のものが1988年に出ている。 何度かここのブログで書いていることだけれど、THE BLUE HEARTSは高校生くらいのときの私に歌える数少ないレパートリー源だった。あまり高いほうに伸びない声域の自分にコンプレックスがあった。ミスチルやスピッツも好きだったけれど、歌のハードルが高過ぎた。THE BLUE HEARTSのハードルが低いというわけじゃない。単純に、メロディに含まれる音程が自分の声域の範囲内だったと言いたいだけ。ただ、コード進行はシンプルだし構成やサイズもコンパクトにまとまっていて歌詞のことばも平易なものが多く用いられている。THE BLUE HEARTSは高校生バンドのコピーの対象として(必ずしもハードルが低いとはいわないが)「やさしい」ものだった。 やさしいって何か 「

    THE BLUE HEARTS『人にやさしく』認めの「ガンバレ」
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    bandshijin 2021/01/28
    「ガンバレ」は今のあなたのこと見ているよというフォローの表現でもある。対象への現状認知を欠いて放たれる「頑張れ」は「無配慮」や「残酷」との誹りを招くことがある。抽象的な「認め」も成立しうる。
  • THE BAND HAS NO NAME『Mistake』ロックの投げ分け職人 〜THE BAND HAS NO GAME? 〜

    THE BAND HAS NO NAME『Mistake』ロックの投げ分け職人 〜THE BAND HAS NO GAME? 〜 夜中にボーっとしてテレビを見ていた。いや、テレビがついていて、その前に居た。真剣に何かを見ていたのでもなかった。 すると、ふといい感じの音と歌が流れてきた。アニメのエンドロールだった。そのアニメをいつも見ていたのではなく、ただたまたまテレビがついているときに流れたものだった。 この音楽はなんだろう。バンドの音なんだけど、コードがもどかしくてきゅっとしてる。Ⅳメジャーセブンスの響きだ。 画面を注視して誰のなんの曲か求めた。字が出る。 THE BAND HAS NO NAME 名無しのバンド? Mistake 間違い? 声には聴き覚えがある。聴き覚えがあるもなにも、これは奥田民生ではないか。 THE BAND HAS NO NAMEと『Mistake』 THE BA

    THE BAND HAS NO NAME『Mistake』ロックの投げ分け職人 〜THE BAND HAS NO GAME? 〜
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    bandshijin 2021/01/27
    ボケッとしながら深夜テレビの前に居たら、ちょっと気だるいセンスの猛烈にいいバンドの音。ボーカルの声にはなんか聴き覚えがある。それは2005年、アニメ『ハチミツとクローバー』のエンドロールだった。『Mistake』
  • UNICORN『ボルボレロ』寓話のようになる

    UNICORNのアルバム『シャンブル』は2009年発売。1993年『SPIRINGMAN』を出して以来のアルバム。バンドは1993年に解散、2009年に再始動。 スタッフの披露宴での演奏のために集まったことが再結成のきっかけのひとつとか。 『ボルボレロ』はそんな、久しぶりに出たUNICORNのアルバム『シャンブル』の収録曲のひとつ。 ボルボレロ 曲と歌詞 作詞・作曲とボーカルはEBI(堀内一史)。バンドのベーシストで、独特の声質は響きの位置がちょっと高め。 歌詞とタイトルに出てくる「ボレロ」はクラシック音楽で有名なあの「ボレロ」のことか。 モーリス・ラヴェルの書いた3/4拍子の舞踊曲。 ラヴェルのボレロはごく静かにはじまって長い時間をかけてエンディングに向かって徐々にクレッシェンドしていき、最後には狂ったようになる。蓄積する記憶や感情の肥大を私に思わせる音楽。 “悲しみが 少しずつ 降り積

    UNICORN『ボルボレロ』寓話のようになる
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    bandshijin 2021/01/25
    UNICORN再始動アルバム『シャンブル』より『ボルボレロ』。ベース・EBI氏のソングライティングセンスの虜に。ARBに由来して名前がEBIになった堀内氏。私も好きなものの名前を語るとそれ自体の名前で呼ばれるようになる?
  • UNICORN『ヒゲとボイン』深遠な三角、二辺の道

    UNICORN『ヒゲとボイン』。1991年のアルバムで、表題曲はアルバムリリース後にシングルカットされた。 2009年の再結成以前のキャリアでは後期、再結成後も含めると中期くらい(暫定)の作品か。 会社に勤めている男性?の主人公と、若いくせに?ヒゲを生やしている社長と、やせてるくせにボインで主人公の隣席の同僚?の女性の3人が登場する歌。つくり話だとしてもなんだかありそうにも思える3人の関係。 この国のいち会社、局所的な箱の中で起こりうる人間関係をミュージシャンの奥田民生らがどうしてこうも能動的にはつらつと描けるのかと言いたくなる(かくいう私こそろくに世間を知らないが)。こういう描写ができることと、実体験を人を有するかどうかは必ずしも結びつくことではない。実体験があっても表現できるとは限らないし、なくてもそれができる。 漫画『ヒゲとボイン』 『ヒゲとボイン』は小島功の漫画のタイトル。これが

    UNICORN『ヒゲとボイン』深遠な三角、二辺の道
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    bandshijin 2021/01/24
    奥田民生ボーカルは勇ましく、「向かうところ敵なし」。この力強さと「ひとりの男の煩悩」という題材の矮小さ(あるいは深遠さ)の対比が、この曲の際立ったオリジナリティでもある。ユニコーン『ヒゲとボイン』
  • PUFFY『アジアの純真』めまいの韻律、変声のロック・オーケストラ

    作詞:井上陽水、作曲・編曲:奥田民生。PUFFYのデビューシングル、1枚目のアルバム『amiyumi』(1996)収録。 歌詞 井上陽水の歌詞にクラクラする。なんだこりゃぁ?! 思いつきの万国博覧会か。畳み掛ける押韻が気持ちいい。ごっちゃごっちゃの交雑した映像が頭の中に浮かぶ。 井上陽水といえば『少年時代』を思い出す。あの曲の歌詞のもつ意味のわからなさも非常に音楽的。意味を笑っている(嘲笑している)とも思わない。とにかく、響きであり音の快楽。ことばは意味を伝える側面があるけれど、発音の組み合わせであり羅列であり肉体と空気の振動であり体感であり記憶であり経験。そういうものを私は「詩」と呼ぶことにしている。だから、私に言わせれば『少年時代』や『アジアの純真』は極めて詩的。 個人的に1番好きなのは「ガムラン」が出てくるところ。 “美人 アリラン ガムラン ラザニア マウスだってキーになって 気分

    PUFFY『アジアの純真』めまいの韻律、変声のロック・オーケストラ
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    bandshijin 2021/01/23
    井上陽水の歌詞は幻惑の魔法。奥田民生の音楽でモリモリに、PUFFYの歌でヌケたパワー(脱力力?)を。Vocoderのこと、歌詞に出てくる名詞や地名のこと、PUFFYの周年記念関連の映像のことなど知る。大陸をつなぐ傑作。
  • くるり Jubilee (ジュビリー) 光陰揺らめく、音楽の思想(ことば)。

    真っ白なスタジオで端正ないでたちと、ラフな服装に野外風の背景の対比。マネキンの口にコラージュされたリップシンク、鹿(?)人間が腕を組み優しく揺れるシュールな映像。「タタタタ」と16分音符四つのモチーフ(音型)がドラムス(1:05頃)からエレキギター(1:12頃)へと渡るところがたまらなく好き。 ライブベストアルバム『Philharmonic or die』(2008)にウィーン・アンバサーデ・オーケストラとの共演が収録されている(上のリンク先の動画がそうか)。 後奏が曲の尺の半分ほどを占める。クラシカルな要素をもちつつロックかつポップのスタイルで純粋な音楽として風景・感情・思想・嘆きを描き、大衆の唇に宿る「歌」だと思う。複数のジャンルにくるりという集団が乗っかって雲のように渡っていく、独創的な曲想(くるりの近作に寄せて言うなら、万博的でもある)。『Jubilee』単体についてもそうだし、ア

    くるり Jubilee (ジュビリー) 光陰揺らめく、音楽の思想(ことば)。
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    bandshijin 2021/01/22
    複数のジャンル、時代にくるりという集団が掛かる唯一無二の音楽作品。その根底は最近のくるり作品に寄せて言うなら、万博的? 後奏で主音上に明滅するのはドミナントなのかサブドミナントなのか。壮麗、感無量。
  • ゆらゆら帝国『恋がしたい』感情の海の底

    『ゆらゆら帝国のめまい』(2003)に収録。作詞:坂慎太郎、作曲・編曲:ゆらゆら帝国。 澄み渡るゲストボーカルは武田カオリ。ダブリングしてある。最小限の回数歌っているよう。ワンコーラス目の途中から坂慎太郎も1オクターブ下でユニゾンしたりハーモニーしたり。 ワウペダルでこもり・ひらきを繰り返しシックスティーンを刻むエレキギターはドラムスのハットとコンビネーション。二つのパートがシックスティーンを埋めても、ギターはニュアンスが常にワウワウと移ろうのでぶつからない。ベースは打点の数を抑えている。 ミュートしたトランペットが妖しい。間奏・後奏でミュートを外したオープンなサウンドで高鳴る。 左にコーラスがかったさびしげなギターの単音。歌詞“探しているよ”で、持ち替えたようにピアノが入ってきてアタマとウラを移勢でアクセント。 Ⅰ Ⅵm Ⅱm Ⅴ のコードの繰り返しだけど、「恋がしたい」のフレーズを

    ゆらゆら帝国『恋がしたい』感情の海の底
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    bandshijin 2021/01/20
    高校生のとき知って好きになったゆらゆら帝国。2枚同時リリースのしびれ・めまいより、恋がしたい。平静なボーカルの底に沈んだ感情か。ゲストボーカル武田カオリ。スロー・ミドルテンポでファンクにしっとりと。
  • Radiohead Exit Music(For a Film) ちりつく冷感と緊迫

    Radioheadを知った高校のとき Radioheadが抜群に好き。アルバム『OK Computer』は中でも1番好きだ。『Hail to the Thief』(2003)も好き。『Kid A』(2000)も……。 高校生のときにツタヤでCDを色々借りた。その中にRadioheadがあった。それで1番好きになってしまった。1番好きなバンドを聞かれたら、Radioheadと答えた。今でもそう答えるだろう。初めて知ってもう17、8年になるか。 『OK Computer』はツタヤで借りたのち、あまりにも気に入ったので高校生だった自分の小遣いで輸入盤を買った。中でも抜群に好きな曲がある。4曲目『Exit Music(For a Film)』。いや、『No Surprises』も。あ、『Electioneering』も……(全部好きだ)。 Exit Music(For a Film) 『Exit

    Radiohead Exit Music(For a Film) ちりつく冷感と緊迫
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    bandshijin 2021/01/15
    Radiohead『Exit Music(For a Film)』。映画『ロミオ+ジュリエット』に書き下ろされた。短和音が柔らかく妖しく冷ややか。ブーストしたバンドが煽る後半一度きりのコーラスが劇的。トムのVo.が冴え、浮遊感あるメロトロンが絶妙