東京医科大(東京)が医学部医学科の一般入試で女子受験生らの合格者数を抑制していた問題で、複数の私立大学にも不正入試の疑いがあることが、文部科学省の調査でわかった。女子や浪人を重ねた受験生を不利に扱っていたとみられ、関係者によると、順天堂大(同)や昭和大(同)などが含まれているという。 同省は、東京医科大の問題を受け、8月以降、全国81大学の医学部医学科を対象に緊急調査を実施。過去6年間に行われた入試の男女別平均合格率で、約8割の63校で男子が女子より高いことが判明した。 不正入試については、東京医科大を除く全校が否定したが、同省は、女子の合格率の低い大学を中心に約30大学を訪問し、詳細な聞き取り調査を実施。一部の私大が、性別や年齢で受験生の取り扱いに差をつけたり、特定の受験生を有利に扱ったりしていたことを申告し、それをうかがわせる資料も見つかったという。