福岡市の商業施設で2020年8月、当時15歳だった少年に娘を刺殺された母親(51)が西日本新聞の取材に応じ「事件を思い出さない日はない。この悔しさは、一生引きずらないといけません」と、苦しい胸の内を明かした。4月から改正少年法が施行され、一部の重大事件では18、19歳の被告は実名が報じられるようになったが、母親は「年齢に関係なく罪の重さで判断するべきではないか」と問いかける。 【写真】娘や少年法への思いを語る母親 娘=当時(21)=は、面識のない少年(16)に後をつけられ、女子トイレで何度も刺されて亡くなった。 通夜や葬儀の準備に追われていると、知人から「たくさん報道されてるよ」と聞かされた。葬儀場のテレビでは娘の名前が報じられ、少年は匿名。「娘だけがさらし者にされているようで、はらわたが煮えくりかえるようでした」。警察官は少年の名前を教えてくれず、代理人弁護士を通じて知ったのは事件から1