1898年 イギリスが清朝から香港島・九龍に隣接する新界を99年間租借。ただし九龍城砦だけは租借地から除外 1899年 イギリス軍の圧力で九龍城砦の清軍や官吏が逃亡 1911年 辛亥革命による清朝が倒れ、中華民国が成立 1949年 中華人民共和国が成立 1987年 香港政庁が九龍城砦の取り壊しと、城砦内での香港の法律適用を発表。中国政府は黙認 1993年 九龍城砦の撤去が完了 1997年 イギリスが香港を中国へ返還したことで、飛び地消滅 香港の九龍城砦といえば「あらゆる犯罪の巣窟」だとか「完全な無法地帯」だとか、日本でもいろいろな噂が流れていた場所だ。 俗に「無法地帯」と呼ばれるところは世界中にたくさんあるが、たいていは「犯罪が多くて治安が悪く、法律がまるで有名無実と化しているような場所」という程度の意味。ところが九龍城砦は現実にどこの国の法律も適用されない一角だった。そんじょそこらの無法