王子稲荷近くにある石鍋商店の創業は明治20年。お店の外観も地元に深く根付いていることを印象付ける店構えだ。 関東のくずもちの伝統製法を維持しつつ、大量生産に成功し「産業化」した企業もある一方でこちらは大量生産は行わず、創業家代々の職人さんの手による製法を遵守。 その「くず餅」の特徴は弾力と力強い食感。さらに歯の表面をすべるような感触が印象的。 訪問した5月末は湿気の高い初夏のような気候。そのような時期には涼し気なフィーリング。少し塩分を利かせた黒蜜もお店を特徴づける味わい。 もう一つのお店のオススメは最高級とされる神津島産天草を使用した「寒天」。今回はあんみつをオーダー。 コリッとした硬さに、固形物が崩壊する時の食感が何とも楽しい。 寒天自体には味はないはずだが、蜜や他の甘みのある素材を混ざらなくても「美味しさ」と感じてしまうようなテクスチャーだ。 そしてなによりうれしいのは喫茶処付きであ