式では来賓の手塚眞が祝辞を贈ったのち、選考委員の中条省平が選考の経過を報告。中条は「逢沢りく」のマンガ大賞受賞理由について「いままでのマンガにはない独特のやわらかいペンタッチは、人間に本来備わる曖昧な部分に呼応するところではないか。その革新性がマンガ大賞にふさわしいということで議論が一致を見ました」と説明する。これを受け「鉄腕アトム」のアトムを模したブロンズ像を受け取ったほしよりこは、「緊張してしまって何も言えなくて……。本当にありがとうございます」と謝辞を述べた。 「聲の形」で障害者といじめという重い題材から、力強い希望と再生の物語を紡ぎ出したとして新生賞に選出された大今良時は「この賞は私にとって大きなご褒美です」とコメント。また小学生時代に手塚治虫の「ブッダ」に感銘を受けたと語り、「手塚先生のように、亡くなったあとも(世の中に)残るマンガを描けるよう頑張っていきたいです」と続けた。 短