東京地方裁判所は12月16日に懲役6年(求刑懲役8年)の実刑判決を言い渡した。ところが、その4日後の20日に東京高裁が保釈を認める決定を出し、保釈金500万円を支払った熊沢被告は保釈された。 殺人罪で実刑判決を受けた被告が保釈されるという極めて異例の展開をたどっており、控訴審で判決が見直される可能性もある。 ひきこもりがちだった長男の家庭内暴力に悩み、東京大学を出て頂点にまで登り詰めたエリート官僚の凶行。 発達障害だった息子に献身的に寄り添う姿も明らかになり、また、熊沢被告は事件直後に自ら110番通報するなど、当初から罪を認め、弁護側も執行猶予付き判決を主張したことから、その量刑に注目が集まっていた。 果たして、懲役6年の判決は適切だったのか。 あまりにも似た構図の23年前の金属バット殺人事件 この判決を語る前に、どうしても振り返っておきたい事件がある。いまから23年前の1996年11月6
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