日経ビジネス1月30日号に掲載のテレビ・ウォーズ「大橋巨泉、“革命家”の嘆き」に連動したインタビューです。誌面とウェブを合わせてご覧ください。 ――最近のバラエティー番組を見て感想は? 大橋 僕なんかが今のテレビを見ると、何でこんな番組を作るんだろうなと思っちゃう。 ▼編集技術の進歩が番組をつまらなくした ――なぜ、つまらなくなってしまったのでしょうか。 大橋 1つの原因は、編集技術の大進歩です。僕がテレビにかかわり始めた1950年代後半から60年代は、編集というのはまず不可能だった。「11PM」も初期は毎晩すべて生放送でした。 69年から71年までやった「巨泉・前武 ゲバゲバ90分」は、VTRはあったけど、編集は簡単にはできなかった。どうしても編集したいと思ったら、台詞とかバックの音楽を頼りに、はさみを入れてテープでつなぐ名人芸が必要だったわけですよ。 ところが、80年代に入ると、モニタ