1面がほぼ白紙で発行された伊レプブリカ紙=南島写す1面がほぼ白紙のレプブリカ(左)と、逆に白抜きの巨大な見出しのみのウニタ=南島写す 【ローマ=南島信也】イタリアの左派系全国紙「レプブリカ」が11日付の1面をほぼ白紙で発行した。ベルルスコーニ政権が成立を目指す盗聴規制法案が、盗聴内容を報じたメディアに対しても罰則を科すことになっており、同法案が10日に上院を通過したことへの抗議を表明したものだ。 同紙は1面中央に「法案は市民の知る権利を否定する」との声明を載せた以外は全面白紙にし、裏面で法案に反対する理由を掲載した。また左派系「ウニタ」紙も「さるぐつわ法が承認された」と巨大な白抜き文字で1面を埋めた。 法案によると、司法当局の盗聴捜査を制限するとともに、盗聴内容は公判が終了するまで報道を控えなければならない。報じた記者らにも罰則が科され、最大30日間勾留(こうりゅう)される場合もある