3月期決算企業の株主総会は、経営者の高額報酬にも注目が集まった。4月から、1億円を超える役員報酬の個別開示が義務づけられたからだ。 有価証券報告書や総会で29日までに開示された「1億円プレーヤー」は、累計220人を突破。ソニーや野村ホールディングスの7人を筆頭に、複数の該当者が出た大企業もある。 個人でみると、30年ほど前から社長を務めている大日本印刷の北島義俊社長の報酬が7億8700万円。日本人では最高額になるとみられる。 ただ、株主への還元が進まない中での高額報酬には批判も強い。フジテレビなどを傘下に抱えるフジ・メディア・ホールディングスは29日の総会で、日枝久会長が1億7100万円、豊田皓(こう)社長が1億1600万円だったと開示した。だが、同社は10年3月期決算は減配だったため、株主から「配当に見合うよう、報酬を下げる考えはないか」との厳しい質問が飛んだ。 企業の開示姿勢に