私自身が、移動の合間、出張の途中に書店を見つけては立ち寄って、新潮選書の棚を確認している。そんな時に、関連するテーマで、書店の棚でかなり良いところに置かれている本がある。それが飯山陽『イスラム教の論理』(新潮新書)である。 この本が2月に出版されてから、激しい新書の市場で勝ち抜いて、今も新書の棚で大きく扱われているのを見るのは楽しい。この本は日本のイスラーム論の定石・固定観念を打ち破る方法と内容のものである。私自身が試みてきたことにかなり重なる部分もあり、私が言おうとしてきたこと、言ってきたことを、もっとはっきり言ってくれているところもある。もちろん意見が違うところ、アプローチの仕方が違うところは多くあるが、だからこそ私にとって役に立つ。読者の皆さんにとっても役に立つと思う。『シーア派とスンニ派』と『サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』と一緒にぜひ読んで欲しい1冊だ。 帯に大々的に「池内恵氏推
2020年1月1日、カリフォルニア州プライバシー法(CCPA)が施行された(注1)。欧州連合(EU)域内では、2018 年5月25日から「一般データ保護規則」(GDPR)が施行されている(刑事データ以外の「一般」データを対象)。海外では、プライバシー規制が着々と整備されているが、日本では惨憺たる状況にある。「意識低い系」の人が多すぎるのだ。 (注1)CCPAは2020年1月1日に発効したが、その実際の執行は同年2月以降になって2020年7月1日に延期されることになった。 CCPAとGDPRの比較 ここではまず、CCPAとGDPRとの比較をしてみよう。二つとも、消費者たるオンラインユーザーに対して事業者(GDPRではデータ管理者)やサービスプロバイダー(同データ処理者)が個人データを収集したり管理したりする権利を与える一方で、消費者の個人データ保護を義務づけようとしている。ともに消費者たるオ
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