「おしり、おっきい!」 「通路通れるの?」 11月上旬、金沢駅前のホテルであったイベントに登場したひゃくまんさんに参加者から声が上がった。行き帰りは狭い通路をなんとか通り抜け、業務用エレベーターで移動した。 体形で苦労している。テレビ局のスタジオに入れなかったことがある。テレビ番組のロケで店に入れず、入り口で待ち続けたことも。県職員による会場の下見が欠かせない。 ひゃくまんさんが生まれたのは北陸新幹線開業2年前の2013年。身長は175センチと決まったが、問題になったのが、おなか周りだった。担当した金沢市在住のデザイナー田中聡美さんが「太さがあった方がかわいい」と、「正面から見て130センチ」の横幅を望んだ。 しかし、それでは県庁にすら入れない可能性があった。「少なくとも無事にデビューだけはできるように」と、県は庁内のエレベーターや知事室の入り口などを計測。横向きになったひゃくまんさんの幅