「ブッシュ大統領、恥を知れ」。罵りと同時にマイクがさがり始め、それまでの満場の拍手がブーイングの嵐にかわる。極めて異例のアカデミー賞受賞スピーチ映像がテレビを通じて世界中を駆け巡ってから、もう7年。1989年の劇場用長編ドキュメンタリー映画『ロジャー&ミー』による衝撃的デビュー以来、多国籍企業の専横と暴力信仰に代表される米国の政治文化と、強欲が支配する現代社会の在り方を一貫して批判し、次々と問題作を発表し続けている映画作家のマイケル・ムーアが、20年にわたる映画人生を振り返る特別インタビュー。 番組では小学校4年生で新聞を創刊したものの学校側の圧力で廃刊処分にされ、それでもめげずに創刊と廃刊を繰り返した、子供時代にはじまるジャーナリストとしての経歴から、「ブッシュ家の一員」に作り方を教わりながら失業中に制作した『ロジャー&ミー』で「黒澤を超え」た、映画デビューに至るまでの数々の秘話。『ボウ