「酒鬼薔薇聖斗が書いた本」という騒動が、一応の決着を見た感がある。 今日(6月18日)発売の週刊文春が出版の経緯を取材し、これまでで一番精度が高い取材記事を報じたからだ。 ざっくり言えば、『絶歌』を出版した太田出版も、太田出版に著者を紹介した幻冬舎も、著者の身元確認を行ってなかったことを、両社の人間自身が告白したのだ。 つまり、「元少年A」が酒鬼薔薇聖斗である確かな証拠はどこにも無く、著者が誰かもわからないまま、本だけが販売され続けているのだ。 これは、著者が殺人者であった場合よりも、はるかに道義的責任が重い。 金を出して本を買った消費者に対して、「その著者は酒鬼薔薇聖斗かどうかは私たちも知りませんよ」と出版社自身が言ってしまったのだから、本の中身についても「本当のことが書かれてるかどうかは読者が勝手に判断して! うちの会社は何も本当のことは確かめてないのでわかりません」と言ってるのと同じ