1980年代後半~90年代初頭の(ライトノベルを含む)若者向け小説について語ろうとすれば、当時巻き起こっていたファンタジー・ブームの話題は避けて通ることができないでしょう。詳細は割愛しますが、このブームがライトノベルに大きな影響を与えたのは確かです(例えば先に紹介した「ドラゴンマガジン」や「ザ・スニーカー」が、創刊当初からファンタジー路線を採っていたのも無関係ではありません)。とりあえず、もし「当時の状況について述べなさい」的な記述問題が試験に出た場合、書かなければ減点されるキーワードの一つ…くらいの重要事項だと考えて頂いて差し支えないかと。 さて、そんなファンタジー・ブームとライトノベルの関係を実際に調べようとすれば、かなり高い確率で突き当たる出来事があります。すでに表題にもあるのでお気づきかと思いますが、1986年から角川文庫が実施したファンタジーフェアです。その存在自体は大森望・三村
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