イヤイヤ期という人生のセクションがあるようだ。 それはいわば反抗期のようなものであって、鬱積を言語や態度で表し、世の中に抗うことにより自己を表現する。陳腐であるが、豪儀でもある。私はそう思う。 そんなイヤイヤ期がピークを迎えている。 朝の目覚めがまずイヤイヤである。 どんなに揺さぶり起こそうとしても捻転とするばかり。 まったくもって覚醒する気配がない。 カーテンを破り、まだ誰のものでもない清冽な朝日を寝室に満たしても、その瞼は重く閂をしたように開かない。 「おい。おい朝だぞ」と言われても返す言葉は「まだ寝るの!」である。 家を出る瞬間がまぁイヤイヤ。 まだテレビみる!と意志頑強である。おそらく出立したくないのであろう。 「靴を履き、玄関を出ようとするとからだが動かないんだ」 みたいなのをなんかで見たことがある。鬱。それなのかしら。 とにかく朝、家を出るときのイヤイヤがすごい。暗澹たる心。