イスラム銀行(イスラムぎんこう)は、イスラームの教義、慣行に基づいて運営される銀行のこと。ムスリム(イスラーム教徒)は、リバー(利子)を取って金銭を貸すことを禁止するクルアーンの言葉に従い、シャリーア(イスラーム法)において利子の取得を禁止されている。したがって、基本的に無利子の金融機関として運営される。現代の世界金融市場の主役の一つとなっているヘッジファンドや、先物取引のような金融システムは、イスラムにおいては基本的に認められない。 このような業務を行う銀行が誕生したのは近代以降である。それ以前には、シャリーアにおける利子禁止規定は、ヒヤル(法的な潜脱手段)と呼ばれる抜け穴によって回避され、実質的には有利子金融が行われていた。クルアーンにおいて禁じられているリバーという単語を、利子一般ではなく、高利のみを指すと解釈すれば、ヨーロッパ型の金融システムを導入できる。にもかかわらず、その方法を