条件によって燃え続けたり、消えたりします。 「無重力でろうそくを燃やすと、炎の形が丸くなってしまうのはなぜでしょうか」で述べたように、無重力では温度が高い気体とふつうの温度の気体との間に重さの違いがないので、対流が起こりません。このため、燃焼によってまわりの酸素が使われても、新鮮な空気が供給されず、ろうそくの火はすぐに消えてしまう…とこれまでは考えがちでした。しかし、スペースシャトルやロシアの宇宙ステーション「ミール」で行われたろうそくの燃焼実験では、45分間燃え続けた例も報告されています。これは、「拡散」により酸素が供給されたからです。 物質の濃度が場所によって異なるとき、時間とともに物質の濃度は一様になっていきます。この現象を「拡散」といいます。この「拡散」によって、じわりじわりと酸素が供給されていくため、ろうそくは燃え続けるのです。ただし、地上で重力がある場合の対流による供給速度に比
