日立製作所が過去最大級となる1兆円超の巨額買収に打って出た。 日立は7月までに、アメリカのシリコンバレーに本社を置くIT企業「グローバルロジック」の全株式を、海外投資ファンドなどの既存株主から96億ドル(約1兆0368億円)で取得する。 日立は産業機器や鉄道、家電など日本を代表する製造業大手だが、近年は単純なモノ売りから脱し、モノとインターネットをつなぐIoT分野などデジタル企業への転換を進めている。今回もその一環で、ITサービスを軸に海外展開を加速させたい考えだ。 利益率20%超の高成長企業を買収 グローバル社は2000年に創業して急成長している新興企業だ。世界14カ国に2万人の従業員を抱え、通信や金融、自動車、ヘルスケアなど欧米の大手企業を中心に400社以上の顧客を持ち、企業の業務システムの開発などを手掛けている。 2021年3月期の業績見込みは売上高が約1000億円(前期比約19%増