戦国時代に武将・武田信玄、真田幸村に仕えた忍者集団で、「真田十勇士」のモデルともいわれる「吾妻七騎衆」の一派「伊与久党」の子孫、伊与久大吾さん(43)=富士見町先達=は、日本の古い武具や忍軍の史実を示す文書など史料の収集と、忍術の復元に取り組んでいる。将来は、地域の人たちに忍術を知ってもらう“忍者博物館“を開きたいと夢を広げている。 伊与久さんは千葉県出身。中国武術を始め国内外で技を磨き、姜氏門の第三代として八卦掌を極め、2011年に同町へ移住。身体訓練の「錬成館道場」を開き、体術の普及に努めている。 歴史上、伊与久党の名は武田氏の記録文書に見られるが、豊臣方と徳川方の明暗を分けた戦いの後、敗者豊臣方についた忍軍の存在は、歴史の記録から抹消され、子孫も身分を隠して生きたという。そのため武具は散逸し、記録文書もほとんど残っていない。 伊与久さん自身、武道一家の厳しい家庭に育ちながらも、忍術に