1.一日に何度もの朝を いま多くのひとは、一日に一回まとまった時間に眠っている。眠るのが夜であれ昼であれ、細切れに睡眠を取っているひとは現代ではあまりいない。NHK放送文化研究所が実施している生活時間調査のような平均睡眠時間を問うアンケートに対して、たとえば「7時間」と答えたとしたら、回答者の大多数はまとめて7時間寝ているはずだ。3時間+4時間に分割して合計7時間睡眠だとするひとは圧倒的に少数派だろう。 もちろん、一日に複数回の睡眠時間を設けていた人々もいる。メイソン・カリーが『天才たちの日課:クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(金原瑞人・石田文子 訳、フィルムアート社、2014年)で面白おかしく書いているが、作家のバルザックは午後6時に夜ごはんを食べてすぐに眠り、午前1時に起きてすぐに7時間ぶっ通しで執筆し、朝8時から1時間半眠って、9時半からまた夕方4時まで仕事を

