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2012年6月13日のブックマーク (2件)

  • 片山杜秀「未完のファシズム」 - jmiyazaの日記(日々平安録2)

    新潮選書 2012年5月 司馬遼太郎史観への異議申し立てのようなである。 要するに明治の日露戦争あたりまでは日はまともであったが、昭和の太平洋戦争のころにはそれがまったく失われてしまったという見方への抗議である。明治対昭和、日露戦争と太平洋戦争という構図に対して、しかし、その間に大正という時代があったし、第一次世界大戦もあったではないかということである。 わたくしは不勉強なので、第一次世界大戦というのはヨーロッパの戦争で、日は蚊帳の外であったと思っていた。それで、最近の「お勉強」で明治大学での日の近代の歴史の講義で第一次世界大戦中に日の海軍が英国の輸送船団の護衛の役を務めていたことを知りびっくりし、さらにこの片山氏ので、青島のドイツ要塞を日陸軍が攻撃陥落させていたことを知って呆然としている。 なんでそのような思い込みをしていたのか考えてみると、第一次世界大戦は古き良きヨーロッ

    片山杜秀「未完のファシズム」 - jmiyazaの日記(日々平安録2)
  • 現代マクロ経済学の基本モデルを知る

    以前に「イマドキのマクロ経済学には非自発的失業はねぇ!」と言う重鎮の若手への説教があったのだが、「良く勉強してから発言しろ!」では経済学の素養が無い人には事情を理解できないと思うので、解説してみたい。つまり、イマドキのマクロ経済学の基礎、実物的景気循環理論(RBC)における失業だ。コースワークで上級マクロ経済学を履修した人には、常識的な話となる。 1. マクロ経済学史の中心にいるRBC Wikipediaの記述に詳しくあるが、1937年にケインズの一般理論をヒックスがIS-LMモデルで解釈を行った後、新古典派の動学成長モデルがソロー・スワン・モデルから50年代、60年代に発達した。以前にDiamond OLGモデルを紹介したが、同じ年に開発されているRamseyモデルがRBCのベースになっている。 Ramseyモデルはマクロ経済学への貢献だけではなく、オイラー・ラグランジュ方程式やハミルト

    現代マクロ経済学の基本モデルを知る