片山杜秀「未完のファシズム」 - jmiyazaの日記（日々平安録２）

新潮選書 ２０１２年５月 司馬遼太郎史観への異議申し立てのような本である。 要するに明治の日露戦争あたりまでは日本はまともであったが、昭和の太平洋戦争のころにはそれがまったく失われてしまったという見方への抗議である。明治対昭和、日露戦争と太平洋戦争という構図に対して、しかし、その間に大正という時代があったし、第一次世界大戦もあったではないかということである。 わたくしは不勉強なので、第一次世界大戦というのはヨーロッパの戦争で、日本は蚊帳の外であったと思っていた。それで、最近の「お勉強」で明治大学での日本の近代の歴史の講義で第一次世界大戦中に日本の海軍が英国の輸送船団の護衛の役を務めていたことを知りびっくりし、さらにこの片山氏の本で、青島のドイツ要塞を日本陸軍が攻撃陥落させていたことを知って呆然としている。 なんでそのような思い込みをしていたのか考えてみると、第一次世界大戦は古き良きヨーロッ

[goldhead]

変態的な個人技を持つプレイヤー（元勲）たちがいることをベースにチーム作りしたら、彼らが抜けたあとにシステムが残ってないみたいな。日本の顕密、本音と建て前、ネタからベタへ。

[samoku]

日本軍は自国の国力では大国に勝てないことを知っていたからこそ精神主義的な建前を連呼するようになり、(誰もが)政治力を持たなかったからこそ空気に押されて勝つ見込みのない戦争を戦ったという話。

[houyhnhm]

大本営を軍と見るかどうかで、話変わりそうな。日本軍もドイツ軍も第二次の開戦当時は技術的にも優位だったんだけど、大抵は短期戦想定だったと思いますよ。

[angmar]

しかしまあ今ある地点からの漸減的撤退なるものを理性を以って綺麗に完遂することが人間には可能なの？とも。どうあっても抗し得ない物量を前に「戦い続けねばならない」とき、発狂するしかないのでは？（今現在の話

[gogatsu26]

“新潮選書　２０１２年５月 司馬遼太郎史観への異議申し立てのような本である”

[laislanopira]

持たざる国は総力戦で勝てないことは誰よりも軍部がわかっていたはずなのに

[hihi01]

「「未完のファシズム」というタイトルは太平洋戦争当時の日本の体制にはファシズムと呼べるような強権体制は存在しなかったということである。」　やっぱり読むしかない。

[ortica]

[h:keyword:isbn:978-4106037054][search:タンネンベルク][h:keyword:しらす]

[qwe546]

戦訓と錯誤と

[synonymous]

『もし軍が政治を主導することができたならば、誰一人勝てると思っていなかった戦争へと進むことはなかったであろうという驚嘆すべき結論がそこから導きだされてくる。』

[y-mat2006]

青島の話は見落としていた。後で調べてみたい。

[obata_hiroshi]

本書後半は日本軍の思想上の問題が扱われているのだが、その辺への言及がないので論旨に違和感を覚える。前半しか読んでないのか。あえてスルーしたのか。いやわしも闘戦経とかよくわからんし。

[inukorori]

"青島を戦闘は歩兵が突撃し、砲兵が支援するというものではなく、砲兵の火力でほとんど勝負を決し、歩兵は後始末にいくというもの"お。皇国の守護者か。