私はこれまで、何度か教育雑誌の取材を受けてきましたが、「ケアレスミス」に関する取材が2年に1回くらいのペースで回ってきます。自身がケアレスミスに関する本を出しているということもあるのでしょうが、雑誌の編者者の方のお話では、ケアレスミスの特集をすると売上部数が伸びるのだそうです。保護者の皆さんのケアレスミスや計算ミスへの関心の高さがうかがえますね。 人間のケアレスミスをなくすのは不可能?! 多くの保護者の方や先生方が誤解していることが一つあります。実は、ケアレスミスをなくそうと努力しても、なかなか改善できないのです。そもそもスタート地点が間違っているのです。 人間工学の世界ではケアレスミスは「ヒューマンエラー」と呼ばれ、科学的なメスがかなり入れられ、分析が進んでいます。そしてそれがさまざまな工業製品に応用されています。 例えば「電子レンジ」は、扉を開けたままだとスタートのスイッチが入らない仕