印刷 関連トピックス地震原子力発電所東京電力 東京電力が東日本大震災前に福島第一原発で想定を上回る津波を試算していた問題で、東電が原発の津波評価の見直しを2012年10月に先送りする計画だったことが分かった。朝日新聞の情報公開請求で経済産業省原子力安全・保安院が3日開示した東電の文書で明らかになった。 開示された資料は、東電が震災4日前の3月7日、保安院の担当室長らに説明していた「福島第一・第二原子力発電所の津波評価について」でA4判1ページとA3判2ページ。政府の地震調査研究推進本部の見解や土木学会での審議を踏まえた3通りの試算を提示。いずれも従来想定の5.7メートルを大幅に上回り、うち2つは10メートルを超えていた。この報告を受けて、保安院の担当室長は早急に報告書を提出し、設備面の対策を取るよう求めていた。 文書は一方で、過去に起きた大津波(貞観津波)を考慮してより具体的な評価を