科学的裏付け、見極めを がん患者がよりよく生きるために、いま必要なことを探る連載「がん社会はどこへ 第1部迷える患者たち」(2月、くらしナビ面・計6回)の取材に加わった。連載のテーマの一つは「がんに関する情報をどう選択するか」。取材に当たりがん情報について調べたところ、インターネットや書籍で情報が氾濫していることに驚いた。それぞれが正しさを主張している。情報があふれ返るいま、科学的裏付けが明確な情報を自身で選別できる判断力を高めることが求められている。 書店に行くと、平積みになっているがん関連の本は、現代の治療法を批判するものや独自の治療法でがんが治ったという奇跡のような体験談など、極端な主張をするものがほとんどだった。がん患者でない私にとって、がん情報は縁遠く、医師の言うことは皆信頼できるものだと思っていたが、本によって意見も対立しており、どうやらそうではないことが分かってきた。 専門外