『男の子になりたかった女の子になりたかった女の子』松田 青子 (著) 中公文庫 あらすじ手塩にかけて育てているのに一向に「身を固めない」娘、ザ・昭和な会社で働く赤いアイシャドウを塗った女性、コロナ禍で幼い娘を連れてホテルへ逃げ込んできた母親。 女であることの、肉体や価値観から受ける苦しみや立ち向かっていく姿を描く短編集。 「身を固めない娘」の真意とは妻の美佐子が納品に出かけているため、正吉は一人でゼリーを作るのと同じ工程を作業します。 ひと段落し、昼寝から起きると冷蔵庫の中から声が聞こえてきます。 水着の好みのタイプや、海に行ったら何する?などとおしゃべりする娘たちの声に耳を傾け、この娘たちはすぐに身が固まりそうだ、と感じます。 娘たちにも個性があり、積極的なタイプもいれば控えめで口数少ないタイプもいます。 そっと見守り、無事に身が固まれば納品です。 しかし、他の娘たちが順調に固まる中、な