「バケモノの子」55点(100点満点中) 監督:細田守 声の出演:役所広司 宮崎あおい 小さい子を持つ父親の理想像 前作「おおかみこどもの雨と雪」で出産と育児の喜びを母親目線で描き、女性たちの絶大な支持を得た細田守監督は、新作「バケモノの子」でこんどは父子関係の映画を作った。「おおかみこどもの雨と雪」の次回作としては、無難な企画といってよい。 あてもなくうろつく家出少年(声:宮崎あおい)は、渋谷の路地で熊徹(声:役所広司)なる化け物に出会う。彼の言葉にひかれるように追いかけた少年は、いつしか「渋天街」というバケモノの世界へと迷い込むのだった。 「おおかみこどもの雨と雪」を見て期待してやってきたようなライトユーザーであれば、そこそこの満足と感動の涙を流して帰路につけるであろう、安定した出来のアニメーション映画である。 いかにも小さいお子さんがいるお父さんが作った映画という感じで、熊徹と九太の