台東区浅草地区から見た建設中の「東京スカイツリー」。手前は浅草寺の五重塔=10日午前、関口聡撮影 東京都墨田区に建設中の観光電波塔「東京スカイツリー」(634メートル)の高さが10日、200メートルを超えた。地上部の鉄骨組み上げ工事を始めて約7カ月で、全体の3分の1近くまで伸びた。隅田川を挟んだ台東区浅草地区からは、浅草寺の五重塔(地上53メートル)越しに新タワーの威容が浮かぶ。 スカイツリーは、地震に強いとされる伝統的な木造の五重塔の構造を応用し、中心軸に「心柱(しんばしら)」と呼ばれる直径8メートルの鉄筋コンクリートの円筒を造る。外側の鉄骨と緩衝装置でつないで揺れを分散させる仕組み。いにしえの知恵は時空を超えて21世紀の技術の粋を集めた新タワーに受け継がれ、11年12月に完成、翌春に開業の予定だ。(小石勝朗)