■宇宙開発に詳しいノンフィクション作家の松浦晋也さんの話 「これまで国際宇宙ステーション計画に参加するほかの参加国は、ステーションの運用に不可欠の技術を提供し、日本は弱い立場に置かれていた。しかし、HTVは2010年にも米スペースシャトルが退役した後は、大型の機器類を運べる唯一の手段となり、HTVなしではステーションを運用できない。日本はHTVを接続できたことで、やっとほかの国と対等な、実質的なイコールパートナーになれた。HTVの開発過程で日本は、米航空宇宙局(NASA)の持つ有人宇宙技術の一部を学ぶことができた。すぐに有人宇宙船が開発できるわけではないが、今後、日本は宇宙開発で目指す目標を戦略的に決め、必要な技術開発をしなければならない」