日本では、運動部の活動が長時間に及んでいることが指摘されてきた。そのために、運動部活動の顧問をする学校の教員にも少なからぬ負担がかかっているという。 スポーツ、音楽、芸術などの課外活動は、学校から切り離しても成立するのだろうが、教科教育を補完する学校教育の一環として捉えられてきた面がある。 生徒が民主主義や自主性を学ぶために役立つものと考えられたり、生徒の非行を防ぐためのものと捉えられたりしてきた。それに、教育的に意義のあることだから、より多くの生徒がその恩恵を受けるべきだと広がってきたのだろう。だから、一部では肥大化してしまい、自主的な活動なのに全生徒に入部を義務付けたり、活動量過多に陥っている。 『運動部活動の戦後と現在』(中澤篤史著、青弓社)には、日米英における中学・高校運動部活動の諸特徴の表が掲載されている。 この表によると、 ●日本と米国には、ほぼすべての学校に運動部が設置されて