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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (10)

  • 中川昭一氏のためのマクロ経済学超入門 - 池田信夫 blog

    アメリカで行われている金融危機対策については、経済学者にとっても勉強になるハイレベルの論争が行われているが、日ではまだ半世紀前のケインズの亡霊が徘徊しているようだ。中川財務相・金融担当相が『中央公論』7月号に書いた「日経済復活のための13の政策」には、典型的なバラマキ政策が並ぶ:年金の物価スライド制復活と長寿医療制度での保険料軽減 子育てに必要な最低限の育児費や教育費は国が全部面倒を見る 基礎年金の全額税方式化 定率減税の復活 法人税減税 一人当たり三〇〇万円まで非課税の証券マル優制度の創設 政府系ファンドの創設総額21兆円以上という小沢一郎氏なみの規模だ。こういう「積極財政」が「国民を元気にする」という思い込みが何度も語られるが、中川氏はこういう政策がマクロ経済的にどういう波及効果をもたらすか、ご存じなのだろうか。非常に基的なことだが、経済政策の責任者がこの程度の知識もないのは、そ

  • 〈宗教化〉する現代思想 - 池田信夫 blog

    著者は「現代思想入門」みたいなをたくさん書いており、どれも似たような内容なので、それを読んだ人にはおすすめしない。しかし彼もいうように、そういう初歩的な知識もなしに「ネオリベ批判」とか「格差社会」を語る若者が最近、増殖しているようだ。「民族派」だったタレントがサヨクに「転向」して『蟹工船』に涙したり、秋葉原事件の殺人犯の「人間疎外」を語るメッセージに2ちゃんねるで共感の声が集まる、といった現象には不気味なものを感じる。 特にひどいのは、松尾匡『「はだかの王様」の経済学』だ。最初は冗談かと思ったのだが、どうやら彼は気で、初期マルクスの「疎外論」が現代に有効だと考えているらしい。書も指摘するように、現状を人間の質が「疎外」された状態として糾弾し、「来の姿」を取り戻そう、とネジをまくのは、かつての学生運動でおなじみの擬似宗教的なスローガンである。ポスコロも「ジェンダーフリー」もその変

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    bogenbauer 2008/06/27
    「地獄への道は善意で舗装されている」
  • 地球温暖化論のウソとワナ - 池田信夫 blog

    先日の「温暖化バブル」についての記事には、コメントやブログで多くの議論があったが、その中に「槌田氏は反原発のトンデモ学者だから信用できない」という類の批判(ともいえない批判)があった。しかし書の著者、伊藤公紀氏は横浜国立大学教授、渡辺正氏は東大教授で、いずれも環境科学の専門家だから、肩書きを理由にして否定はできないだろう。 書で指摘されている疑問点は、これまで当ブログで書いたものと重複する点も多いが、さすがに専門家だけに、IPCCの依拠する1次データそのものに問題があることを指摘している。具体的なデータで示されている疑問を列挙しよう。 最近の「地表気温」が単調に上昇しているというデータは疑わしい。地表気温というのは地球上の数千の観測点の平均値だが、設置場所がずさんなため、多くの観測点が都市化によるヒートアイランド現象の影響を受けている。たとえば東京(大手町の気象庁)の気温は、20世紀

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    bogenbauer 2008/05/13
    人為的温暖化否定論の現時点での要約(?)
  • 地球温暖化バブル - 池田信夫 blog

    『季刊AT』という雑誌に、槌田敦氏の「温暖化の脅威を語る気象学者たちのこじつけ理論」という論文が出ている。著者は著名な物理学者で、この原文は今年の国際学会誌に掲載されたものであり、トンデモ論文ではない。その主要な論点は、地球温暖化は、CO2蓄積の原因であって結果ではない CO2濃度の上昇の主要な原因は、気温上昇であって人間活動ではないということである。くわしい論証は英文論文にあるが、その意味は図1をみただけでもわかるだろう。この図は過去22万年間のCO2濃度と気温変化(ΔT)とメタン(CH4)濃度を比較したIPCCのデータだが、ほぼ完全な相関関係がみられる。絶対的な気温でみても、現代より1000年前の「中世温暖期」のほうが気温が高く、最高気温は10万年前に記録されている。この原因が人間活動でないことは明らかである。 この相関をCO2上昇→気温上昇という因果関係と解釈するのが大方の見方だが

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    bogenbauer 2008/05/09
    槌田敦:「温暖化の脅威を語る気象学者たちのこじつけ理論」の要約。寒冷化対策によるヘッジ。
  • ネット規制を競う自民・民主・総務省 - 池田信夫 blog

    民主党はきのう、「子どもが安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」を了承し、今国会に提出する方針を決めた。民主党の法案なんてだれも関心を持たないだろうが、これは先日の自民党のネット規制法案とほとんど同じ内容だ。つまり民主党案が出ると自民党案も出され、両党の協議でネット規制法が、今国会で成立する可能性が高い。 その自民党案は、私が入手した「青少年の健全な育成のためのインターネットの利用による青少年有害情報の閲覧の防止等に関する法律案(未定稿)」によれば、次のようなものだ(条文は一部略):第2条の2(青少年有害情報の定義) この法律において「青少年有害情報」とは、次のいずれかの情報であって、青少年健全育成推進委員会規則で定める基準に該当するものをいう。青少年に対し性に関する価値観の形成に著しく悪影響を及ぼすもの青少年に対し著しく残虐性を助長するもの青少年に対し著し

  • 東京裁判 - 池田信夫 blog

    5年前、スタンフォード大学でレッシグのやった「電波:財産かコモンズか」というシンポジウムに参加したとき、最後に大学の中にある模擬法廷で、デムゼッツなど3人の「裁判官」が、判決の形で結論を出したのが印象的だった。英米の文化では、裁判というのは「みんなで結論を出すゲーム」なのだ。 これに対して日では、裁判は犯罪者をこらしめる「お裁き」であり、有罪になった者は一生、その十字架を背負わければならない。この違いが、東京裁判をめぐって延々と続く感情的な論争をもたらしているのだろう。しかし私の世代には「東京裁判史観」を憎む感情もなければ、大江健三郎氏のように子供のころ刷り込まれた絶対平和主義もない。そろそろ戦争について、感情を抜きにして事実にもとづいた議論ができるようになってもいいだろう。 著者も私より1世代下で、どちらの立場でもない。東京裁判が事後的な「勝者の裁き」だというのは明白だが、だからと

  • 資本主義はインサイダー取引である - 池田信夫 blog

    きのうのインサイダー取引についての短い記事には、予想以上に多くのアクセスが来て、当ブログはgooのアクセスランキングで第1位になってしまった。しかしコメントなどを見ても、「お上が悪いと決めたことは悪い」と繰り返す人が多い。そういう人には前の記事のリンク先を読んでもらうとして、深刻なのはこうした過剰コンプライアンスが、政府が「もはや一流ではない」と宣告した日経済を三流、四流に転落させることだ。 インサイダー取引を規制すべきではないという議論は、昔からある。50年前にそういうを書いたHenry Manneが最近、その後の議論を総括しているが、それによれば、彼に寄せられた批判のうち唯一、理論的に意味があるのは、短期で売買するデイトレーダーのような人々は、インサイダー取引で損をする可能性があるということだ。 逆にいうと、長期保有する普通の投資家にとっては、インサイダー取引のメリットのほうが

  • 視聴者もストライキを - 池田信夫 blog

    TechCrunchによると、アメリカの脚家のストライキは泥沼化の様相を見せているようだ。それでも、テレビの脚の再放送料が12万ドルというのはすごい。日の構成作家は、放送でもこんなにもらえない。特にひどいのは民放で、下請けや孫請けにピンはねされて、演出料や脚料は数十万円がいいところだ。前にも紹介した「あるある」のように、スポンサーの払う1億円のうち、孫請けプロダクションには860万円しか渡らないからだ。 最近は、搾取の中心が「下流」のテレビ局から「上流」の芸能事務所に移っている。もしジャニーズ事務所と吉興業とオフィス北野がストライキをやったら、民放の夜の番組は3割ぐらい消えるだろう。制作能力のなくなった民放が、番組を企画段階から芸能事務所に丸投げしているため、彼らがいないと何もできないのだ。私もかつてオフィス北野に出演交渉をしたことがあるが、「たけしが企画した番組しか出ない

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    bogenbauer 2007/12/04
    テレビ局と著作権
  • オークション理論とデザイン - 池田信夫 blog

    17日の記事で「2.5GHz帯の審査を公開せよ」と書いたら、総務省は急きょ22日に業者の「討論会」を開くと発表した。しかし「落選確実」を出された業者は「こんな短期間で、まともなプレゼンテーションはできない。ただのアリバイ作りだ」と反発している。このような議論が行なわれるのは、美人投票もなしに談合で決まった時代に比べれば一歩前進だが、世界的には15年前の状況である。 書は、1994年に行なわれたアメリカの周波数(PCS)オークションを設計したポール・ミルグロム(たぶん10年以内にノーベル賞をとるだろう)が、オークション理論の基礎から電波政策などへの応用までを解説したものだ。内容は高度で一般向けではないが、「オークションは業者の経営を圧迫するのでよくない」という反対論がなぜ間違っているのか、といった点についてもていねいに解説されている。何よりも大事なのは、政府が直接介入するのではなく、市場

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    bogenbauer 2007/11/21
    『世界で初めて大規模なオークションや先物市場を実現したのは、大阪の堂島米市場だった。「日本人には市場主義は向いていない」などというのは、歴史を知らない人だ。』
  • 空気読め - 池田信夫 blog

    今年の流行語大賞の候補のトップに「KY」があがっている。これは最初は「空気読め」の略だったが、最近は「空気が読めない」と他人をあざける意味で使われるという。今週の『SAPIO』で曽野綾子氏と対談したときも、戦時中の「空気」の正体が話題になった(*)。沖縄で集団自決が起こる前にも、サイパン島の「バンザイクリフ」で1万人もの民間人が投身自殺したが、これを「軍の強制」だという人はいない。沖縄でも、同じことが起こったと考えるのが自然だろう。軍が強制しなくても、人々にみずからの命を絶たせるほど強力な空気とは、何だったのだろうか。 これについては、山七平の『「空気」の研究』という有名ながある。連合艦隊の軍令部次長だった小沢治三郎が、戦艦大和の特攻出撃について「全般の空気よりして、当時も今日も特攻出撃は当然と思う」と戦後30年もたってから語っているのだ。山は、この空気とは何かを考えるのだが、「お

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    bogenbauer 2007/11/20
    「空気を読む」日本人
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