2020年2月1日、子会社の洋泉社を吸収合併する。宝島社が存続会社となり、洋泉社の権利義務を継承。従業員も継続雇用する。宝島社は1978年に洋泉社を子会社化していたが、吸収合併して経営資源を効率化、柔軟かつ機動的に出版活動を進めて、事業価値を高めていくという。 2月以降、在庫のある商品は現在の奥付やISBNで出荷する。返品は洋泉社が入帳する。
永井荷風や井上ひさしらが居を構えた「文学の街」千葉県市川市。その閑静な住宅街の一角に「志学社」はある。星海社にて『江戸しぐさの正体』や『マージナル・オペレーション』シリーズなどのヒット作を手掛けたフリー編集者の平林緑萌(ひらばやし・もえぎ)氏が、昨年10月に新たに立ち上げた出版社だ。出版不況が叫ばれて久しいなか、平林氏が市川に「小さな出版社」を作ったのはなぜか。その理由を尋ねた。 名著の復刊を目指して 太田出版では『QuickJapan』、星海社では主に書籍、とこれまで10年近く出版物の編集に携わってきました。本を作るノウハウは身に着けたし、ヒット作も手掛けてきた自負はありますが、30代も半ばに差し掛かったときに、この先10年、20年残るような書籍や、新たな出版の仕組みを作りたいと思うようになりました。出版不況の只中で、このまま本を作っているだけでは、いずれは出版社という船ごと沈没してしま
日本経済の「現在」を理解するための手がかりとして、TSRが長年蓄積してきた企業情報、倒産情報および公開情報等に基づき、独自の視点に立った分析をまとめて発表しています。
CCCグループのカルチュア・エンタテインメント株式会社(本社:東京都渋谷区、以下:C・E)は、大日本印刷株式会社が保有する、株式会社主婦の友社(本社:東京都文京区、以下:主婦の友社)の全株式(議決権比率99.9%)を取得し、2017年12月15日付けで子会社化致しました。 主婦の友社は、創業100年の歴史を通じて積み上げてきた独創性と編集力により、出版市場の活性化に貢献してまいりました。近年は、『Ray』、『mina』などの雑誌による世代やジャンルごとにカテゴライズされたファッションカルチャーの提案や、料理や育児、健康など、生活・実用書籍の刊行の他、ライトノベルのレーベルとしてヒーロー文庫を創刊するなど、幅広い読者層へ向けたライフスタイル提案を行っております。 このたび、生活提案に強みを持つ出版社を複数有するC・Eが、主に女性に向けて魅力的なライフスタイルを発信し続けてきた主婦の友社を子会
共和国のシモヒラオ氏は頭を抱えていた。ここでいう共和国とは一般名詞ではなく、2014年4月にこの元編集者がなけなしの100万円を投じて起業した極零細出版社のことだ。法人化してあるので正しくは株式会社共和国であるその出版社は、ほかに社員めいた存在もないようなので、かれが代表取締役兼奴隷ということになる。この4年足らずのあいだにもそもそと少部数の新刊を30点足らず刊行し、売れ行きこそタイトルによって波があるものの、なんとか法人を維持できているらしい。 といってとくにベストセラーを生み出したわけでもなく、知名度にいたっては業界でも弩がつくマイナークラスが指定席なので、これはもう本人は言うにおよばず著者訳者やデザイナー、印刷所や流通関係者をも巻き込んだ「公害」とか「社会悪」とか、そんな類の存在に近いのではないだろうか。生まれてすみません。 そのシモヒラオ氏が、そうでなくても浮かない顔をいっそう歪ま
8月21日、株主総会および取締役会を行い、第73期(H28.6.1~同29.5.31)決算と役員人事を確定した。売上高は221億4100万円(前年比6.8%減)。経常損失1億8200万円(前年は2億4700万円の黒字)、当期純損失2億9300万円(同2億9900万円の黒字)。売上高の内訳は、「販売収入」111億2000万円(前年比11.4%減)、「広告収入」74億1800万円(同9.4%減)、「その他収入」27億4500万円(25.5%増)、「不動産等その他収入」8億5800万円(同3.9%増)。 役員人事は、金丸徳雄氏が取締役に、井上晴雄氏が監査役に新任。なお、山根隆取締役、残間直巳監査役、高橋基陽相談役、坂井幸雄顧問は退任した。
いわゆる“本屋本”と呼ばれるジャンルが、近年では確立している。これは、書店経営者や書店員などの「本屋」に携わる人々の書く出版物として、大型書店などでは棚1本にまとめきれないほど数が増えている。直近の刊行物で言えば、大井実『ローカルブックストアである:福岡ブックスキューブリック』、辻山良雄『本屋、はじめました』、田口幹人『まちの本屋』などである。 列挙した上記三つの作品を通読してみると、共通するキーワードがあることがわかる。それは、“コミュニティ”としての本屋であり、「本」を手に取ってもらうための仕掛けだ。どの本にもそのエピソードや考えが数多く述べられている(ぜひ本屋で手に取ってほしい)。この三氏は、それぞれの地域において、読書や本屋・出版にまつわる地域イベントとの関係性が近く、かつ深い。 本屋Titleの辻山さんはブックマークナゴヤ(愛知県名古屋市など)、さわや書店の田口さんはモリブロ(岩
ヤマト運輸と決裂しそうな雲行きによって、アマゾン・ジャパンの周辺では様々な変化が玉突のように連鎖しています。以下に取り上げる個人運送事業者の囲い込みもそうですし、今月で終了予定の日販へのバックオーダーの件も、業界内では連鎖の中に見る向きがあります(アメリカ本社へのアピール)。なお、バックオーダーの発注終了および版元直取引の慫慂については、予定では本日がアマゾン側の説明会の最終日です。ちなみに昨日は太洋社の債権者集会の第三回目でした。破産債権に対する配当は10月~11月頃の予定と聞いています。12月に計算報告集会が行われ、太洋社の件はようやく終結することになります。 「日本経済新聞」2017年6月22日付記事「アマゾン、独自の配送網 個人事業者1万人囲い込み」によれば、「インターネット通販大手のアマゾンジャパン(東京・目黒)が独自の配送網の構築に乗り出すことが分かった。注文当日に商品を届ける
■自社刊行物発信の場に 東京・新宿御苑のすぐ近くに3月20日、人気のコーヒーチェーン店「コメダ珈琲店」がオープンした。木目を基調とした温かな雰囲気、ゆったりとくつろげるソファ、そしてこだわりのドリンクやフードは変わらないが、他店とは違うことが一つある。店内に本棚があり、そこに並ぶ書籍を客は自由に読むことができるのだ。 実はこの店が入っているのは、自費出版から書店流通までをサポートする出版社、文芸社のビル。このカフェは、文芸社が「コメダ珈琲店」とフランチャイズ契約をして展開するブックカフェだ。書店が運営するケースは多いが、出版社が自社刊行物の発信の場として手がけるブックカフェはほとんど前例がない。 「出版業界全体の売り上げが落ちている中、自費出版の無名作家の本は書店に並んでも手に取っていただくのが難しいのが現状です。ならばその場を作ろうと考えたのがブックカフェでした」 そう話すのは、文芸社経
蔦屋書店やTSUTAYAの企画・FC展開事業、Tポイントによるデータベースマーケティング事業などを行うカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(本社:東京都渋谷区、以下:CCC)グループである、カルチュア・エンタテインメント株式会社(本社:東京都渋谷区、以下:CE)は、株式会社徳間書店(本社:東京都港区、以下:徳間書店)の株式を取得し、2017年3月21日付けで子会社化致しました。 徳間書店は、『GoodsPress』、『食楽』などの魅力的なライフスタイルを提案する雑誌や、『Animage』といった日本のアニメクリエイターを発掘・輩出する雑誌などの出版・発行を行い、その企画・編集力で市場を活性化してまいりました。 60年の歴史を持つ総合出版社である徳間書店が、生活提案系出版社を複数有するCEの子会社になることで、徳間書店の培ってきた編集力やノウハウ、取引先との信頼関係をさらに活かし、CC
(株)ニュートンプレス(TDB企業コード:982675867、資本金4億9000万円、東京都渋谷区代々木2-1-1、代表高森康雄氏、従業員35名)は、2月20日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令および監督命令を受けた。 申請代理人は三村藤明弁護士(東京都港区元赤坂1-2-7、アンダーソン・毛利・友常法律事務所、電話03-6894-1005)。監督委員は長島良成弁護士(東京都千代田区五番町5、長島良成法律事務所、電話03-5276-1321)。 当社は、1974年(昭和49年)10月に設立。81年に月刊科学雑誌「Newton(ニュートン)」を創刊以降、同誌に特化した経営を行っていた。「Newton」は国内でも数少ない科学をテーマにした雑誌として、主に取次業者を介して販売。豊富なイラスト、分かりやすい説明を特徴に、男性を中心とした幅広い年齢層の読者から支持され、反響のあった
2016年12月16日。あの伝説の漢(おとこ)がミシマ社に再び姿を現しました。その名も大越裕。ミシマ社初期メンバーの一人です。代表・三島の著作『計画と無計画のあいだ』のなかでも常に伝説的なエピソードとともに登場し、隠れファンも多いという噂。そんな大越さんが、ミシマ社創業10周年となる年に、代表・三島、営業・渡辺と共に語り合いました。 2017.01.09更新 大越さん、お久しぶりです! 三島今日はお越しいただいて、ありがとうございます。おかげさまで2016年10月で、ミシマ社は10周年を迎えることができました。振り返ってみると、ミシマ社最初の本は2006年12月に出した『本当は知らなかった日本のこと』という、まだ僕が一人出版社だった時代に作った本です。その本を出した直後に来てくれたのが、営業チームリーダーの渡辺であり、今回のゲストでお呼びした大越さんでした。では、簡単に自己紹介をお願いしま
このほど、第71期(H27.10.1~同28.9.30)の連結決算を発表した。グループ全体の売上高は990億4900万円(前期比3.2%増)で3年連続の増収。利益面では、営業利益27億3200万円(同70.8%増)、経常利益29億2200万円(同67.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益13億6800万円(同416.1%増)と大幅な増益となった。 期中、出版事業の売上高は305億1800万円(前期比3.0%増)、2015年に学研教育出版、学研パブリッシング、学研マーケティングの3社を統合した学研プラスで大幅に業績改善。電子・福祉・スクール事業など出版以外の分野が好調で収益性を高めた。 7月22日、東京・品川の本社ビルで行われる株主総会で承認される見通し。
生きていく人を、明日へと導いてくれるものはたくさんある。というより無限にある。 夢、希望、憧憬、目標、愛情、恋情、友情、家族、名誉、栄誉、報酬。時には一杯のコーヒーや金曜日の乾杯だったり、人によってはオリンピックの金メダルだったりもするだろう。 編集者・若林輝の場合、人より大きな意味を持っているのは「言葉」である。ある言葉がこの世界に存在することで、明日へと導かれている。本人はあまり自覚していないが、確実に導かれている。 RIVER WALK リバーウォーク、川歩き。響きも存在感も、とても美しい言葉だ。 「いや、別に言葉の響きが綺麗とか、そんなふうには思わないんです。僕にとって、川を歩くことは単純にずっと好きなことで、揺るぎないことで、偽りのないことで、幸福になれることなんです。ただそれだけで」 現在44歳の若林は、9歳の頃、父親に連れられて足を運んだ多摩川に魅了された。当時は今よりずっと
2016.10.14更新 「10周年イベントはしないんですか?」 ときどき、そんなふうにお声がけをいただきます。 何人かの方々は、10周年パーティーといったものをイメージされているようです。 たしかに、お世話になった方々をお招きして、そういう機会をもつのが、会社としてただしいあり方だと思います。10周年というのは、一度きりのことですし、これ以上の区切りはありませんので。 それを重々承知のうえで、そのような晴れがましい場をもつにはまだ早いという思いがあります。 いまは、その自分のなかの声にしたがうことにしました。 その代わり、というわけではありませんが、パーティー以上に喜んでいただける機会をつくっていきたいと考えています。 そのひとつは、「創業10周年記念イベント」の各地での開催です。 できるだけ多くの場所で、直接、読者の方々へ御礼を申し上げたいのです。 この10年、読者の方々がミシマ社の本
講談社は10月14日、コミックス・コミック雑誌などを発行する中堅出版社である一迅社の全株式を取得し、完全子会社とすることを発表した。 一迅社は累計210万部を超える『ヲタクに恋は難しい』をはじめとするコミック作品、月刊『コミックゼロサム』、月刊コミック『REX』など漫画雑誌、「一迅社文庫」「一迅社文庫アイリス」などライトノベルスを刊行している。 講談社は発表のなかで「今回の決定により、コミックジャンルにおいて両社の強みを活かし、シナジー効果を発揮して、漫画市場の活性化に大いに寄与していくものと確信している」と述べている。 同日、東京・文京区の椿山荘で記者会見を開く予定で、講談社から野間省伸社長、森武文専務、一迅社から原田修会長、杉野庸介社長が出席する。 一迅社は1992年に原田氏が設立したスタジオディー・エヌ・エーと、2001年に杉野氏が設立した一賽舎が05年に合併して誕生した。資本金は1
8月25日、株主総会および取締役会を行い、第75期(H27.6.1~同28.5.31)決算と役員人事を確定した。売上高は1229億5700万円(前年比0.7%増)。その内訳は、「雑誌」683億1500万円(同4.5%減)、「書籍」129億1400万円(同14.9%減)、「広告」98億3800万円(同6.3%減)、「その他」318億8900万円(同27.8%増)。当期純利益は58億3600万円(同41.3%増)。 役員人事は、取締役の高梨雄二、鈴木晴彦、廣野眞一の3氏が常務に昇任。役員待遇の北畠輝幸氏と隅野叙雄氏が取締役に、田中純氏が役員待遇に新任した。
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