2月下旬の刊行予定です。 福島直恭『幻想の敬語論 進歩史観的敬語史に関する批判的研究』(笠間書院) ISBN978-4-305-70686-7 C0081 定価:本体2,200円(税別) 四六判・上製・カバー装・238頁 「敬語」とはいかなるものか。ほんとうに存在するのか。 当たり前とされている敬語システムは、日本文化の優越性を唱えた近代の想像上の産物にすぎない。 システムの存在を前提とした敬語史研究の問題点を明らかにして、言語の歴史的研究の、学術的・社会的意義を問いかける書。 【敬語とは近代の産物である。近世以前の日本語に敬語体系を見出したのは、近代以降の日本語話者が獲得した敬語体系という認識上の枠組みを、それ以前の日本語に投射するという操作をした結果である。しかし従来の多くの敬語研究では、日本語の中に敬語体系が所与のものとして存在するということを前提としてきたといえる。…つまり日本語と