タグ

ブックマーク / banraidou3rd.hatenablog.com (40)

  • 「君の名は。」をようやく見てきて、すっかり堪能しましたよ/次はこんな「運命にどうしようもなく抗うSF」を読んだらどうだろう?(自己責任で) - 万来堂日記3rd(仮)

    大ヒット中「君の名は。」ようやく見てきましたよ。 人込み苦手だから空いてから見に行こうと思ってたんだけど、いや、公開四週目のレイトショーでもかなり入っててですね。びっくり。 良かったですよーー! エンターテイメント剛速球。 意外性はないのだけれど「……待って、これってもしかして……やっぱり! そんなぁ! ……え、でもこれって……ああ! やっぱり! そんな! ひどい!!」みたいな。 「くるぞ、くるぞくるぞ……きたぁ!!」を堪能できる映画でした。いや、ベタな展開って、ハマると当に力強いなとあらためて。 なんか、黄金時代と呼ばれる50年代のSFのいいところをぎゅっと煮詰めたような作品だと思いましたねー。 原案:ジャック・フィニィ、とか原案:ロバート・F・ヤング、とか原案:レイ・ブラッドベリって書いてあったら多分信じる、私。 で、ですね。個人的にはこういう「抗いがたい非情で理不尽な運命に、それで

    「君の名は。」をようやく見てきて、すっかり堪能しましたよ/次はこんな「運命にどうしようもなく抗うSF」を読んだらどうだろう?(自己責任で) - 万来堂日記3rd(仮)
  • ケン・リュウ「紙の動物園」/分断と断絶/せめて慰めくらいは - 万来堂日記3rd(仮)

    話題作、ケン・リュウ「紙の動物園」をようやく読了した。素晴らしい出来。テーマが重い作品も多く、NHKの「映像の世紀」を見た時のようなシリアスな読後感。 おそらく、それは史実や戦争、紛争、社会問題を扱った作品が多いことにも起因しているだろう。そして収録作品の多くが「分断・断絶された/されていることの哀しさ」を描いている事にも。 表題作「紙の動物園」は親(の世代)との、そして移民と「アメリカ人」との断絶であろうし、「文字占い師」は自国民同士の断絶・分断だろう。殊に「世代間の断絶」というモチーフは短編集全体を通して何度も姿を見せる。 とはいえもちろんそればかりではない。ニヤリとするようなアイデアストーリーも収録されているし、ヒューゴー賞受賞作でもある「もののあはれ」は逆に「断絶しないこと」の重要性をテーマにしてるとも読める(「断絶」というテーマが共通しているので仲間とも言えるけれども)。 ともあ

    ケン・リュウ「紙の動物園」/分断と断絶/せめて慰めくらいは - 万来堂日記3rd(仮)
  • 「機械仕掛けの愛」はオールタイムベスト級の傑作SFだ - 万来堂日記3rd(仮)

    業田良家「機械仕掛けの愛」1巻を読了した。 なんなのこれ、もう。泣けるじゃない。 また、その「泣ける」シーンが実にSF的だというところが、SFファンとしては非常に嬉しいじゃない。 「機械仕掛けの愛」は、ロボットが家庭にも普及した未来を舞台にした連作短編集。 こう言ってはなんだが、ロボットを安易に「擬人化」している面はないわけではない、というか、大いにある。 この連作短編集では「ロボットに心は持てるのか」といった難しい問題は登場しない。最初からロボットは心も感情も持っているし、ロボットが涙を流すシーンも普通に出てくる。 また、収録されているストーリーのいくつかにおいては主人公のロボットを人間に置き換えても問題ない。主人公がロボットであるということを全然活かせていない、と批判的に見ることも可能である。 収録作の中の一編「リックの思い出」でもそれは同様だ。 ロボットは何の説明もなく普通に感情を持

    「機械仕掛けの愛」はオールタイムベスト級の傑作SFだ - 万来堂日記3rd(仮)
  • カーネマン「ファスト&スロー」と伊藤計劃「ハーモニー」が出会ったら - 万来堂日記3rd(仮)

    ダニエル・カーネマン「ファスト&スロー」はごく控えめに言って、ドーキンスの「利己的な遺伝子」だとかジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」と同じくらいか、それ以上に広く読まれるべき大変重要な一般向け科学書ですが、まあ、それはそれとして。 伊藤計劃「ハーモニー」が好きな奴は全員「ファスト&スロー」読んでおけ、というのがエントリの結論です。 簡単に内容をまとめますと、「ファスト&スロー」は、人間の判断と言うものが如何にいい加減で非合理的で根拠がなくてそのくせ自信満々であるかを、これでもかこれでもか、えい、これでもか! と論じた上で、それは人間に備わった特性であるから逃れることなど不可能でお前は絶望に苛まれながら滅んでいくのだ、というのを、「ノーベル経済学賞受賞」という肩書を利用してビジネス書のふりしてみんなに読ませてしまおうという、大変に悪の秘密結社的な企みであります。 人間は非合理的なの

    カーネマン「ファスト&スロー」と伊藤計劃「ハーモニー」が出会ったら - 万来堂日記3rd(仮)
  • お前らわざわざ無理してSFなんて読もうとするんじゃねえよという6冊 - 万来堂日記3rd(仮)

    読んでないとヤバイ(?)ってレベルの名作SF小説10選 http://d.hatena.ne.jp/Rootport/20130511/1368241656 つーかまあ、久々に10選ものというか、そういうのが少し盛り上がっているようで。ウチでも昔やったりしましたな。 しかし、今回はみんな素直に「俺もやる! 俺も俺も!」とはしゃがずに、なんか斜に構えてるのがカッコいいみたいで。みんな、大人になって変わっちゃったね……(38歳男性 会社員 独身)。 じゃあ、お勧めしないエントリを書いてみようかと、そう思ったのですよ。 大体ね、SFなんざ無理して読むものじゃないんだし。 サイバーパンクの金字塔として名高いギブスンの「ニューロマンサー」ですが、こんな読みにくくて分かりにくい長編、無理して読むこたぁねえっすよ。 『「ニューロマンサー」「カウントゼロ」「モナリザ・オーバードライブ」で三部作を形成する』

    お前らわざわざ無理してSFなんて読もうとするんじゃねえよという6冊 - 万来堂日記3rd(仮)
  • 電子書籍とロングテールと後ろ向きな夢とその夢の崩壊 - 万来堂日記3rd(仮)

    電子書籍には様々な夢がかつて詰まっていたが、その夢の中の一つに「絶版のない豊富なラインナップ」というものがあった。 紙の書籍では入手困難なタイトルでも電子書籍ならば手に入れることが出来る。そんな世の中になるのではないか、と。 それは夢とは違った少々後ろ向きな形で実現されるような気がしたけれど、そんなことはなかったぜ、というのがこの文章の言いたいことである。 1:各社、今までよりも積極的に電子書籍に参入し始める 2:人気のある作品(人気があるので紙の書籍でも手に入る)や、最近出た新刊を電子書籍でも展開 3:紙と電子、両方で展開したタイトルの中には、当然売上的に散々なものも出てくる 4:数年たち、紙のの在庫がなくなり「品切れ重版未定」の商品がでてくる 5:復刊する気はさらさらないが、めんどくさいから電子書籍はわざわざ引き上げない 6:かくして、紙のはとうに無くなったが電子書籍は残っていると

    電子書籍とロングテールと後ろ向きな夢とその夢の崩壊 - 万来堂日記3rd(仮)
  • Amazonさん、kindleのこれって本当に「中古」なんすか? - 万来堂日記3rd(仮)

    アマゾンが電子古書を売り出すとき : マガジン航[kɔː] えらい世の中になったもんだ。電子書籍の中古かぁ。 私は言うても素人なので、詳しい方に議論していただきたいのだけれども。 今まで扱われてた「中古」ってのは、有体物。モノだ。 で、とかCDとかDVDとかゲームとかそういったもの。それらは一回販売すると著作権の中の一つである「譲渡権」ってのが無くなるということになってるそうだ。これを権利の消尽というそうで。 頒布権と譲渡権 著作権者は既に一回、最初の販売の時に譲渡権を行使しちゃってるから、その時に譲渡権は消えてしまっているよ、と。 だからこそ、中古の売買から著作権者が利益を得ることの法的根拠はないという結論になるわけなんだけれども。 ただね、御存じの方も多いだろうが、私たち、kindleストアで買うのは、データそのものというわけじゃないんである。 Kindleの書籍データ削除問題、アマ

    Amazonさん、kindleのこれって本当に「中古」なんすか? - 万来堂日記3rd(仮)
  • 「盤上の夜」/驚くべき世界観との遭遇/エイリアン・オン・ザ・ボードゲーム - 万来堂日記3rd(仮)

    宮内悠介「盤上の夜」を読了した。第1回創元SF短編賞において、山田正紀賞を受賞した表題作を収録した連作短編集であり、収録された6編が囲碁、将棋、チェッカー等、いずれもボードゲームを題材にしているという、一風変わった作品である。 囲碁、将棋麻雀。うむ。地味ながらも良質で緻密な作品である匂いがぷんぷんしてくるではないか。 騙されるな。 書はあなたの人間観を激しく揺さぶる極上の一発だ。 あなたも、書を読んで後戻りできなくなってしまうといい。 この連作短編集の冒頭の二編「盤上の夜」と「人間の王」の出来はすさまじい。ゴングが鳴って、直後にいいワンツーをらってしまったのである。これで喜ばなければMではない。 「盤上の夜」は囲碁、「人間の王」はチェッカー。共にボードゲームと人間がどのようにかかわっているかを解明する話だ というと、人生の機微とか、そんな事を連想するかもしれないがさにあらず。そこに

    「盤上の夜」/驚くべき世界観との遭遇/エイリアン・オン・ザ・ボードゲーム - 万来堂日記3rd(仮)
  • 非BL読者の私は「昭和元禄 落語心中」をどのように楽しんだか/ぼくのかんがえたちょうはなしか - 万来堂日記3rd(仮)

    私ことHN旅烏、36歳男性独身異性愛者非童貞は、「昭和元禄 落語心中」をかなり楽しく読了したクチであります。 「このマンガがすごい! 2012」のオンナ編で2位にランクインしたことで世間の耳目を集めているこの作品、作者の雲田はるこさんはBL畑の方だそうで。 新古書店に勤めているということはBLも扱っているという事でして、そういった意味で心理的な障壁は低い方だとは思いますが、かといって積極的にBLを読んだことがあるかというとそういうこともなく、友人や知人が同性愛者であるということが判明していたこともない*1、いたってつまらない価値観を持っている私が「昭和元禄 落語心中」をどのように楽しんだか、って話でございます。 まず、落語に対する愛情、というのはかなり感じられます。大体、作中に登場する噺のチョイスからして、好きな人じゃないと出てこないであろうセレクトですよ。 余談ですが、私は同じ落語を題材

    非BL読者の私は「昭和元禄 落語心中」をどのように楽しんだか/ぼくのかんがえたちょうはなしか - 万来堂日記3rd(仮)
  • 今年読んだ本をなんとなく20タイトル挙げてみる - 万来堂日記3rd(仮)

    なんかね、読書メーターでそんな企画があったんで、自分のブログでも取り上げてみようかと。 「不死細胞ヒーラ ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生」(レベッカ・スクルート/講談社) ある黒人女性の細胞がどのような数奇な運命を辿ったかの物語であると思って購入したんだけど、ある女性がちんぷんかんぷんであった「科学」とどのように遭遇し、どのように和解し、自らの人生を救ったかという感動の物語であった。「学ぶ」というのはこういう事なのだな。 「偉大な記憶力の物語」(A・R・ルリヤ/岩波書店) 「この人物は直感像と、決して忘却しないという能力を持っている」この、文字にすると実に単純に見える「違い」が、如何に異質な知性の在り方として結実するか。「異質な知性とは」という問題に切り込んでいく、SF関係者必読の。 「生と死の自然史」(ニック・レーン/東海大学出版会) 進化とは酸素との戦いであった的な、「酸素との

    今年読んだ本をなんとなく20タイトル挙げてみる - 万来堂日記3rd(仮)
  • Jコミと新古書店の明日はどっちだってな話 - 万来堂日記3rd(仮)

    久しぶりに書店絡みの話などを。 最近ね、新古書店の棚が面白くなくなったと思いませんか? 私は思うんです。私個人の所感ですからきちんとした数字が示せるわけではないし、自分が勤めているところ以外の内実はわかりませんから、ある程度の憶測も込みなんですが。 簡単にいいますと、少し古めのタイトルやマイナーなタイトルの存在感が薄くなっているというか、軽視されているというか。 私自身はどっちかというと、そういった方向性に抵抗したい性質なんですけども、まあ、私一人で業界のなんとはなしの流れや会社での流れが押しとどめられるわけでもなく。 今からとっても失礼なことを書きますが。 まるで新刊書店みたいなつまらない棚になりつつある。 いや、私だってね、新刊書店の棚で面白さを感じることは多々あるのです。 しかし、どの棚を見ても面白いなんてこともまたないわけで。 特にコミックにおいて顕著だと思うのですが、新刊書店・新

    Jコミと新古書店の明日はどっちだってな話 - 万来堂日記3rd(仮)
  • 「華竜の宮」は風の谷の水域沈没第2部じゃなかろうか(いい意味で) - 万来堂日記3rd(仮)

    「華竜の宮」少し前に読了しました。 かなりおもしろいです。夢中になりました。傑作といっていいんじゃなかろうかと思います。 ここ数年、日のSFは元気だと思うのですけれど、話題になった作品は(「天冥の標」を大いなる例外としますと*1)とんがった作品が多かったような感があるのですが、「華竜の宮」はとんがったところのない、なんといいますか、堅実な、コンベンショナルなSF作品です。 手法の面でも、テーマの面でも、「ええっ!? これは新しい!」といった驚きは存在しません。 その意味で、大変に敷居の低い作品です。さあさあ、安心して読んじゃってください。 そして、日SFの伝統を追体験していただきたいです。 作は、伝統の一側面を凝縮させた、大変な力作なのですから。 海底隆起によって海洋の面積が大幅に拡大した25世紀、人類は文明を維持した陸上民と、バイオテクノロジーの発達の結果海での生活に適応し、ボーダ

    「華竜の宮」は風の谷の水域沈没第2部じゃなかろうか(いい意味で) - 万来堂日記3rd(仮)
    bookseller56
    bookseller56 2010/11/09
    読みたくなる書評。
  • Amazon送料原則無料化とサービスの行き届いた小さな本屋と「でもお高いんでしょう?」 - 万来堂日記3rd(仮)

    当なら時間かけて書きたい話題なんですが、なんかもう忙しくてですね。勢いに任せて適当に書き飛ばしてしまいますよ、と。 Amazonが配送料を基無料にするそうでございまして。まあ、料金が発生する場合もあるみたいなんですが、基は無料、と。 インパクトありますなぁ。まあ、Amazonにしてみれば対して痛くはないのだろうなぁと推測するんですが。 今までは1500円以上で配送料無料、でしたな。貧乏性なもので、そうかそうかと複数注文したりするんですが、Amazonで商品が確保できる時期にばらつきがあるからでしょう、「先に送るからねん♪」というメールがきて結局はバラバラの時期に届く、というのもよくある話。その場合にも別段配送料が余分にかかったりはしていなかったですから。今までもまとめて発送するよりは次々と発送してどんどん処理していくほうがAmazonにとってはプラスだったってことでしょう。個々の取引

    Amazon送料原則無料化とサービスの行き届いた小さな本屋と「でもお高いんでしょう?」 - 万来堂日記3rd(仮)
  • 俺みたいな文系素人が進化論を面白がるための約20冊 - 万来堂日記3rd(仮)

    私はどこからどう見ても文系でサイエンス的な素養は全くなく、数学大嫌いな人間なんですが、進化論についての一般向けのを読むのは大好きでして。 そんな私が面白がってきたを並べてみたら、私みたいに面白がりたい人へのブックガイドにならないかな、なったらいいなぁ、などとしばらく前から考えてまして。忙しくてブログ書く時間がとれなかったんですが、時間がとれたのでやってみますね。 そもそもなんで進化論のを好んで読むようになったのか振り返ってみると、ご多分にもれず、学生時代にグールドの「ワンダフルライフ」を読んだから、なんですねー。 奇妙奇天烈でかつ美しいバージェス動物群のイラストに彩られた書。もうそのイラストの数々を眺めているだけでも楽しめるのですが、その生物たちについて語るグールドがこう、熱いわけです。修造みたく*1。 グールドが書で展開する進化観というのが彼独特でして、曰く、カンブリア紀に突如

    俺みたいな文系素人が進化論を面白がるための約20冊 - 万来堂日記3rd(仮)
  • 買取告知と戯れるお話 - 万来堂日記3rd(仮)

    の買取告知でアピールしているタイトルをリニューアルしたろうと思いましてね。 こういうのは思い立ったが吉日というやつなんで、この三日間で21時間ほどサービス残業して一気にやっちゃったんですけれども。 ついでに、ウチで大体何枚くらい古の買取告知を掲示しているのか数えてみたんですよ。 約350枚也。 350枚というのが多いのか少ないのか。まあ、おそらく多い方ではないかと思います。 もちろん、350枚を一か所にまとめて貼っているわけではないです。そんな大きな壁面、店内にないです。どんだけメガストアなんだよって話ですわ。 まあ、使えそうな壁面は使いますよね。 外に面した窓面も使います。 あと、階段の壁面も使います。 棚も使います。「お? この棚、在庫量的にこのマスを空けられそうじゃね?」とかありますと、嬉々として棚を空けて告知に転用します。 背の低い棚がありまして、その棚の上に力技で買取告知を

    買取告知と戯れるお話 - 万来堂日記3rd(仮)
  • 「虐殺器官」の次にはどんな本を読んだらいいだろう? - 万来堂日記3rd(仮)

    夏になるとなぜか出版社や書評サイトが活発化するわけでして、色んな人が色んな切り口でオススメを推薦してくれます。 この「虐殺器官」は話題作ですし、やたら面白いですので、オススメのとして上げる人も少なくないのではないかと思います。 このエントリは、そんな「虐殺器官」の次に読んでほしいようなオススメを挙げるとしたら、どんなになるだろうな? というものであります。 まずは作者の他の作品 作者の他の作品を挙げるというのがまずは無難、なんですが、ご存知の方も多いでしょう、作者の伊藤計劃氏は惜しまれつつも若くして世を去っています。挙げるとしても、わずか三冊しか挙げることができません。 ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫) 伊藤計劃記録 この中で一冊オススメするとしたら、作者が「虐殺器官」の他に遺した唯一のオリジナル長編にして、死の直

  • 電子書籍・電子積読・20年前のファイル・電子貸本や電子図書館 - 万来堂日記3rd(仮)

    昨日からつらつら考えていることがあって、まだまとまっていないのですが、書き出してみようかと思います。 まず、我が家には購入したものの未読のまま積んである「積読」という奴が、かなりあります。多分1000冊以上。 多分、実家にはもっとあります。 良い子の皆さんは真似してはいけません。Don't try at this home! という奴です。 これらは、学生時代からを無節操に買い続けてきた結果でありまして。 いよいよ症状が悪化したのが大学生になってからです。私も先日35歳になりましたので、15年強くらいの時間をかけて、この有様になってしまったわけです。 皆様ご存じのとおり、最近は電子書籍が注目を集めておりまして、商品として提供されているものの他にも、自分でを裁断してスキャンすることを「自炊」などと呼ぶらしいですな。 個人的には、場所の節約にはなるもののを読む時間が増えるわけでもないので

    電子書籍・電子積読・20年前のファイル・電子貸本や電子図書館 - 万来堂日記3rd(仮)
  • みんなでお勉強 その4:旅烏さん、三十半ばにして性に目覚める - 万来堂日記3rd(仮)

    非実在青少年関連の話題に興味を持って、今までメディアと人間の関係に関する心理学寄りのを3冊ほど読んできたわけですが、いや、その次に何を読んだらいいのか、ちょっと迷ってしまいまして。 いざ探してみるとですね、そういったエビデンスベースでメディアと人間の関係について書いてあるって、決して多くないのですよ。いや、きっと探せばもっとあるのだと思いますが、私のアンテナではどうにも探し出すことができませんで。 特に、書籍が与える影響、コミックが与える影響、ポルノが与える影響となると、もうさっぱりでございます。 おそらくなんですが、あれです、書籍もコミックもいってみりゃあ古くからあるものなもんで、テレビゲーム、ネットといった新しく勃興してきたメディアと比べると、その好影響・悪影響を検討するような社会的要請が少なかった、ということがあるのかもしれませんね。 昔からあるものと新しく出てきたものだったら

    みんなでお勉強 その4:旅烏さん、三十半ばにして性に目覚める - 万来堂日記3rd(仮)
  • 多様化する電子書籍、というか、多様化してほしい電子書籍 - 万来堂日記3rd(仮)

    ヨタ話みたいなもんなんですが、少し前から思っていたことがあって、備忘録がわりに書きつけておこうかと思いましてね。 「電子書籍」と聞いて連想するのが今のところなんなのかと言うと、まあぶっちゃけ、テキストが詰まったファイルじゃないすか。青空文庫とか、理想書店とか、パピレスとか、まあ、例は何でもいいんですが。 書籍を電子機器上で再現するようなコンセプトでさぁね。 そういった物は全然アリですし、アリであり続けて欲しいとも思うんですが、電子書籍が普及した暁には(つーかまあ、長期的には普及せずにはおかないでしょうし)、新しい形を取るだろう、というのは誰もが予想するわけでございましてね。もちろん、全ての「電子書籍」の形が変わってしまうということはないんでしょうが。 一部のが大好きで仕方がない変態どものなかでも更に一部の人達は、その、今まで見たことがない新しい書籍の形に目をキラキラさせていたりするんです

    多様化する電子書籍、というか、多様化してほしい電子書籍 - 万来堂日記3rd(仮)
  • 「この本を読んだ人はこの本も読んで欲しいと思っています」というウェブサービスないかなぁ? - 万来堂日記3rd(仮)

    「このを読んだ人はこのも読んで欲しいと思っています」というオススメを挙げてくれるサービスってないものですかねぇ? 現在、使う上でそれに一番近いのがAmazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という、つまり売上データを元にしたレコメンドサービスだと思うんですが。 電子書籍端末をAmazonやらAppleやらB&Nやらが開発し、世の中年達がそれを受けてというのはこれからどうなるのだと、あーでもないこーでもないと言いあったりしているわけですが。 その中からある程度共通して浮かび上がってきたのは、これからは書籍単体としての価値というより、その書籍をめぐるコミュニティが価値を持ってくるのだ、という視点だと思うんです。 もちろん、今までもそういったコミュニティはあったわけで、それは例えば気の合う友人が勧めてきたであったり、部室でクダまいている連中が読んでいるを俺も読んでみた

    「この本を読んだ人はこの本も読んで欲しいと思っています」というウェブサービスないかなぁ? - 万来堂日記3rd(仮)