南米ブラジルで労働党が政権与党になってから1日で10年が経過しました。労働党政権は経済成長を図りながら貧困層支援の社会計画を進め、経済格差を大幅に縮小。その成果は国際的にも注目されています。労働党は今後も、教育や医療を重視した経済戦略に基づいて不平等の克服に努める意欲を示しています。(島田峰隆) ブラジルでは2003年発足のルラ政権が2期8年務めた後、11年に同政権の政策を引き継ぐルセフ政権が誕生。この間、貧困世帯向け家族手当、最低賃金の連続引き上げ、正規雇用の拡大、中小企業への融資の拡充など、貧困層を一貫して支援してきました。 同国の研究機関は、格差を示すジニ係数(1に近づくほど格差が大きい)が14年には0・51程度にまで下がると予測。ルラ政権発足時には0・58を超えていました。 貧困撲滅が最優先 世界銀行は昨年11月、過去10年間で中南米カリブ海地域の中間層が5割増え、「最も功績のある