新素材で白色LEDの欠点を解消 近年、省エネ効果が高いとして、白熱電球や蛍光灯に代わって、急速に普及が進んでいるLED*1照明。しかし、その光をまぶしいと感じたり、窓やディスプレイなどへの映り込みが気になることはないでしょうか。一方で、光源の明るさの割には、光源から遠い窓際などは暗いと感じられたことがあるかもしれません。 これは、白色LEDの光源が点状で小さく、白熱電球や蛍光灯に比べて照らし出す範囲が狭いことに起因します。それにより不快なまぶしさや、窓際など照明器具の真下以外の暗さにつながるというわけです。 白色LEDの多くは青色LEDチップをケースに入れ、その上に補色である黄色に光る蛍光体を載せ、青と黄の光を合成して白色光をつくり出しています(図1左)。その際、黄色蛍光体には光の色の調整に優れた窒化物を使うのが主流ですが、窒化物蛍光体の製造には高い温度と圧力を要するためコスト高にもなりま