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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (153)

  • 米民主党が「反日」という誤解

    自民党の総裁特別補佐である萩生田光一衆院議員は、同党の青年局会議の場で、オバマ政権が安倍首相の靖国神社参拝に「失望」を示したことについて「共和党政権のときはこんな揚げ足をとったことはなかった。民主党のオバマ政権だから言っている」と述べたそうです。 このような「民主党は反日」であり、「共和党は親日」という認識は、確かに戦後の日の政官界には強くありました。また、それなりの理由はあったのです。例えば、民主党は何と言っても第二次大戦を遂行した政党です。FDR(ルーズベルト)にしても、トルーマンにしても戦前の日にとっては「敵」であり、また彼等の手によってなされた一連の「戦後改革」についても、その「逆コース」に乗って右派的政権を作っていった自民党の多くの人々にとっては反発の対象であったのだと思います。 これに対して、共和党というのは「日の保守の直接の敵」ではなかったとも言えます。例えばアイゼンハ

  • 政府はどうして「秘密」を持ちたがるのか?

    特定秘密保護法案は、具体的な内容が迷走しているようですが、それでも安倍政権は来週にかけて可決したいようです。私は、こうした状況では止めておいたほうが良いと思うのですが、それは、今回の法案の迷走という事態そのものが「秘密」の発生する原因と、「秘密」を作ることの弊害を示しているからです。 どうして法案は迷走しているのでしょうか? それは政府自体が、どの程度の法案であれば世論の批判に耐えうるか、長い歴史的な批判に耐えうるか、そして実務上の運用に耐えうるかが良く分かっていないからだと思います。問題は、その「分かっていない」部分、つまり具体的な問題点を詳細に開示して、オープンで緻密な議論の環境を政府が提供できないというところにあります。 ですから、野党なりメディアが色々と批判しても、まともな回答ができないわけです。要するに事態の把握と、対処の具体策に関して全体と部分が掌握できていないわけです。 政府

  • 「追い出し部屋」と「体罰自殺」の何が問題なのか?

    年末の朝日新聞に「追い出し部屋」という大企業のリストラ策の一環についての記事が掲載されて話題になっています。この種の問題は20年ぐらい前からあり、終身雇用契約のために解雇が難しい中で、企業としては「リストラ対象」として指名した人間を、意図的に極端な閑職に追いやり最終的に自分から辞表を出させるというものです。 この問題については、「非現実的な雇用に関する規制が残っているからダメなんだ」という文脈で論じられることが多いようです。企業が一方的に従業員を解雇することができず、正社員の終身雇用が保護され「過ぎている」というわけです。この論調は「そのために、若い世代の労働機会が奪われている」という論理に結びつけることもされています。 私は、この問題に関しては、ある程度の規制緩和は必要ではないかと思います。但し、その場合は経営層から管理職層、専門職層に対して整理解雇の条件を緩くする一方で、非管理職、非専

  • ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

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  • レイプや銃撃を女装のせいにする偏狭

    ドレスを着た男性 人と格好が違うというだけで襲う人間のほうこそ襲撃禁止令が必要では Demian Chavez-Reuters ベルギーのブリュッセル高等教育大学が学生に「女装禁止令」を発令した。きっかけは、女装をしていた男子学生が集団レイプの被害に遭ったことだ。「女装を挑発的な行為と受けとめる人たちもいる」と、大学側は学生に注意を喚起した。 レイプ事件が起きたのは先月のこと。大学の社交クラブに入会するための儀式として女性の格好をしていた男子学生が、少年のグループに身ぐるみはがされ暴行された。彼らはさらに学生を人気の少ない駐車場まで引きずり出し、レイプした。レイプに及んだのは、グループの中の15歳と17歳の少年で、現在身柄を拘束されている。 大学の広報が地元メディアに語ったところによれば、女装禁止令は学生自治会と話し合ったカウンセラーから提案されたもので、拘束力はないという。 とはいえ、こ

  • 安倍自民党の「インフレターゲット論」3つの問題点

    3%というターゲットを設定した上で、インフレが進行するように金融緩和を思い切り行う、そうしてデフレを脱却し超円高を是正して成長トレンドを回復するという政策については、ここ1年ぐらい安倍晋三氏はかなり熱心に語ってきています。ですから気といえば気なのでしょうが、総選挙を前にしてここまでハッキリと政策として掲げてくるとは思いませんでした。 結論から言えば、3つの問題点があるように思います。 まず、外部環境がこの年末から年明けにかけて変化しつつあるという点です。例えばアメリカの場合は、これまでのFRB(連邦準備制度理事会)やオバマ政権は「QE(量的緩和)1からQE3」によってジャブジャブとドルをばらまいてきたわけです。その結果としてのドル安も容認し、ドル安による多国籍企業のドルベースでの利益の極大化というメリットも享受してきました。 この問題に関しては、大統領選の争点になっていました。オバマに

    border-dweller
    border-dweller 2012/11/26
    主張は 1.ドル、人民元安になり円安が進みインフレしすぎる恐れがある 2.「国土強靭化計画」はリターンがあやしい 3.円安により輸入している化石エネルギーのコストが高くなり、円安メリットが相殺される
  • ロムニーを自滅させる共和党という悲劇

    失言と失態を繰り返す共和党の大統領候補ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事を、保守派のコラムニストが寄ってたかってこき下ろしている。確かに人にも落ち度はあるし、その性格にも難ありと思うが、すべてが彼の責任というわけではない。責任の多くは、思想的にアメリカ社会から孤立し、自制心を失っている共和党内のさまざまな政治勢力にある。 大統領選に出馬したときから、ロムニーは党内の自滅的な4つのグループの機嫌を取らなければならなかった。第1に、オバマ大統領のせいでアメリカ年収100万ドル超の富裕層には住みにくい国になってしまったと考える人々。第2に、オバマや有色人種に反感を持つ草の根保守派連合ティーパーティーの白人中高年。第3に、オバマの外交政策が弱腰だと批判するネオコン。最後に、扇動的な保守派ジャーナリストだ。 この4グループから銃を突き付けられれば、ロムニーはどうすることもできない。ロムニー

  • ロムニーにとって災害支援は「不道徳」

    連邦政府は関知せず? 巨大ハリケーン「サンディ」の直撃を受けたニュージャージー州 Tom Mihalek-Reuters 大きな自然災害が発生したら連邦政府が救援に乗り出す──11月6日の大統領選で共和党のミット・ロムニー候補が勝てば、そんな常識も通用しなくなるかもしれない。 ロムニーは昨年、共和党の大統領候補を決める予備選の討論会で、財政赤字の削減に注力すべき時期に、連邦政府が災害時の支援に公的資金を投入するのは「不道徳」だと発言したのだ。 討論会でロムニーはまずこう切り出した。「連邦政府の手を離れて州政府に戻せるものがあれば常にそうするのが、正しい方向性だ。その方針をさらに進めて民間部門に戻せれば、なおいい。連邦予算の支出項目の中から『何を削減すべきか』ではなく、反対に『何を残すべきか』を考えるべきだ」 「でも、災害支援は残しますよね」と、司会役のジョン・キングが尋ねると、ロムニーはこ

    border-dweller
    border-dweller 2012/10/31
    レイコフ的には昔の保守派なら災害支援は一過性のもので自立を妨げないからむしろ積極的にやるって立場だったはずだけど リバタリアン傾向が強くなったのか、単に富裕層の方を向いているのか
  • ロムニー、国民の47%を「たかり」呼ばわり

    近頃のアメリカ政治に関する話題は、2つの数字を中心に回っている。 1つは、昨年のウォール街占拠デモで有名になった「99%」。高所得や大幅な税控除を享受している超富裕層1%に対して、そうした恩恵にあずかることのできない国民の大部分を指す数字だ。 そして今、大論争になっているのが、共和党の大統領候補ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事の口から発せられた「47%」だ。ロムニーは5月にフロリダ州で開かれた資金集めのイベント(非公開)で、「米国民の47%が連邦所得税を払っておらず、政府に依存するのが当然だと思っている層だ」と語っていたことが、今週になって判明。国民の半数を見下した発言だとして、物議を醸している。 アメリカは99%が成長の恩恵から取り残された国なのか、それとも47%が税金も払わず行政サービスにただ乗りしている国なのか、どちらに共感するか有権者の反応を探れば、11月の大統領選の結果も

  • 性差別を受け入れたロムニー妻の包容力

    フロリダ州タンパで8月28日に開催された共和党大会は、実に女性にアピールする内容の大会だった。 中でも見事だったのが、大統領候補ミット・ロムニーのアンの演説。女性が女性であるというだけで日々直面する不公平を語った。女子大生クラブのノリを交えながら、極力感傷を排して、「不公平のリスト」を挙げた。筆者の耳を捉えたのは次の部分だ。 よく耳を澄ませてごらんなさい。女性のほうが男性より少し多くため息をついてる。そういうものでしょ? すべてがうまくいくように、少し余分にがんばって働かなければならないのは、いつも母親。 独身者であれ、既婚者であれ、未亡人であれ、この国を当の意味で団結させているのは母親たち。 そうでしょう? あなたたちこそが、いつも少しだけ余分に頑張らないといけない。 職場で尊敬を勝ち得るために昼間余計にがんばり、それから帰宅して子供の読書感想文の手伝うのがどんな大変か、知っているの

  • 「殺害命令」の責任を背負ったオバマとどう向き合ったら良いのか?

    に来て強く感じるのは、ビンラディン「殺害」の責任を言明したオバマへの冷え切った視線です。核兵器廃絶を叫んだオバマに喝采がされ、似た名前の都市がダジャレのように歓呼を送った日々はまるで嘘であったかのようです。それどころか、オバマ個人への批判というより、アメリカという国への落胆と忌避のような感情すら感じるのです。国際法を無視し、法廷で裁くこともせず「一方的に殺す」国であり、結局オバマも「同じだった」、そんな感覚でしょうか。 日人の死生観や倫理観からすれば、それは自然なことだと思います。私には勿論理解できるし、ある程度は予想していました。ですが、日に来てみて、ここまでの反発がある、しかも「これで世界の反米感情が加速する」とか、「ノーベル平和賞は返上すべき」という強い違和感一色であるのにはやはりショックを感じています。 この分では、今後オバマが来日しても「核廃絶のメッセンジャー」として歓迎

  • 日本初の「ゲイ議員」が誕生

    統一地方選が終わったが、今回、日で初めて同性愛者であることを公言する「ゲイ議員」が誕生した。東京・豊島区議の石川大我と中野区議の石坂わたるだ。 性的少数者であるLGBT(レズビアンやゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の政治家としては、世田谷区議の上川あや(今回3期目の当選)が有名だ。彼女は生物学的な性別と人が自認する性別が一致しない性同一性障害で、戸籍の性別も男から女に変えている。 ニューズウィーク日版は06年、「ゲイ in Japan」という特集を掲載した。「ゲイ人」レイザーラモンが「ふぉ~~」とやっていた頃である。その時に取材をさせてもらったのが石川で、当時は何人かの仲間と一緒に、ピアフレンズというゲイの若者向けの友達作りイベントを開催していた(ピアフレンズは今はNPO法人となり、その輪もずいぶん広がっている)。 その後、NHKの番組に出演したり、千葉県の人権関係の委員を

    border-dweller
    border-dweller 2011/04/27
    ”しかし同性愛をセックスの面からだけ考えるのは間違っている。結婚制度や家族制度という社会の基礎となるさまざまな制度がからんでくる話だし~ 広い意味での社会的弱者の問題にもつながる。”
  • 独裁政権の裏をかくハッカーたちの頭脳戦

    先週、エジプト政府が国内のインターネット網を遮断してから数時間後、意外な連中が状況打開に乗り出した。世界の「ハッカー」たちだ。 すべての始まりは、アメリカ起業家シャービン・ピシェバーがネットが遮断直後にツイッターに書き込んだメッセージ。エジプトにある普通のノートパソコンをインターネットルーターに転換するソフトウェアを現地に送りたい、そのために力を貸してほしいというものだ。このソフトを使って、パソコンからパソコンへメッセージを順次送っていく形の通信網「メッシュネットワーク」を作ろうというのだ。 世界の技術者たちはこのメッセージを次々に広め、「オープン・メッシュ・プロジェクト」への協力を申し出た。ルーター機能を生かせば近くの人との通信は可能になる。もしネットワーク内の1台がダメになっても、別のパソコンを通じたルートを探してメッセージを伝達できる。「携帯型の臨時ネットワークは作れる」とピシェバ

    独裁政権の裏をかくハッカーたちの頭脳戦
    border-dweller
    border-dweller 2011/02/06
    ほあ~