今年5月に亡くなられた金森修氏の著作。 僕は、まだこの人の本を読んだことがなかった。 動物に魂はあるのか 生命を見つめる哲学 (中公新書) 作者: 金森修出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/08/25メディア: 新書 クリック: 25回この商品を含むブログ (21件) を見る 書名のとおり、「動物に魂はあるのか」という特異な問いをめぐる論争の歴史を、西洋の思想史のなかに辿っていて、このテーマに関して、古今の思想家たちの著作(もちろん著者自身の著書も含めて)への格好の導きの書ともなっている。 僕も通読して、とりあえずアリストテレスとデカルトだけは、しっかり読んでおくべきだとあらためて思った。 それによると、古代ギリシャ以来、動物を感覚能力などの面で人間と同等かそれ以上の能力をもつ独自の存在として捉えていた西洋文化の流れ(p46)に大きな衝撃を与えたのは、やはりデカルトによる「