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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (384)

  • 「カエルサウナ」がカエルを救う、あのツボカビ症から回復、研究

    ツボカビに感染したキンスジアメガエル(Litoria aurea)は、太陽光で暖まったブロックの中で休むと回復できることが明らかになった。(PHOTOGRAPH BY ANTHONY WADDLE) 仕組みはとても簡単だ。10個の穴を開けたレンガのブロックを直射日光が当たる場所に置くだけ。すると、暖かい場所を好むオーストラリアのキンスジアメガエル(Litoria aurea)は、蒸し風呂のようになった穴の中に飛びこみ、三角形の頭だけを出してくつろぎはじめる。カエルたちは知らないだろうが、この「カエルサウナ」が彼らの命を救えるという論文が学術誌「ネイチャー」に6月26日付けで発表された。 カエルツボカビ(Batrachochytrium dendrobatidis、Bdとも)という脅威の病原菌は、世界中で90種を超える両生類を絶滅させ、500種を減らしている。この真菌は涼しい場所を好むため、

    「カエルサウナ」がカエルを救う、あのツボカビ症から回復、研究
  • 蚊はなぜあなたを狙うのか? 科学が教える虫よけのコツ

    蚊に覆われた足。米アラスカ州ノーススロープ郡で撮影。磁石のように蚊を引き寄せる人もいるが、専門家によれば、科学によって裏付けられた対策がいくつかあるという。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 格的な夏が到来し、この季節のあらゆるものに勇敢に立ち向かうときが来た――おなかをすかせた蚊も例外ではない。 耳障りな羽音を立て、刺されるとかゆい蚊は、夏の最も恐ろしい脅威のひとつでもある。通常、蚊に刺されても不快なだけだが、この悪名高い昆虫はマラリアやジカ熱、デング熱など、命に関わる病気を媒介する可能性がある。炎症やじんましん、吐き気などの深刻な症状を引き起こす場合もある。(参考記事:「ナチス、マラリア蚊の兵器使用を計画?」) しかも、人の活動やそれに起因する気候変動の結果、新たな地域に進出している蚊もいる。このため、蚊との接

    蚊はなぜあなたを狙うのか? 科学が教える虫よけのコツ
  • 道しるべフェロモンを使わずに暗い夜でも巣に戻るアリ、謎を解明

    オーストラリアに生息するキバハリアリの仲間Myrmecia midas。夜間に樹液などを集めるが、フェロモンを使わなくても巣に戻れる謎が最新の研究で明らかになった。(PHOTOGRAPH BY AJAY NARENDRA) オーストラリア、シドニーの郊外で日が沈むと、キバハリアリの仲間であるMyrmecia midasが巣から木に向かって行進する。木に到着したアリたちはほかの生きものを攻撃し、樹液などを集め、夜明け前にそれぞれが戦利品とともに巣に戻る。ほかの多くのアリと異なり、彼らは道しるべフェロモンのにおいを使わないようだ。 そこで興味深い疑問が生じる。夜行性のキバハリアリたちは暗闇でどのように帰り道を見つけるのだろう? 「ずっと謎でした」と語るオーストラリア、マッコーリー大学の神経動物行動学者コディー・フリース氏らの研究チームが、6月11日付けで学術誌「eLife」にその答えを発表した

    道しるべフェロモンを使わずに暗い夜でも巣に戻るアリ、謎を解明
  • 経口避妊薬で女性の運動中のけがが減る、筋肉と腱で8割減、研究

    女性アスリートは男性に比べて前十字靱帯断裂などを起こしやすいが、経口避妊薬を服用することで、けがのリスクを下げられるかもしれない。(PHOTOGRAPH BY JODI COBB, NAT GEO IMAGE COLLECTION) この数十年でスポーツをする女性が増えたことで、女性アスリートのけがは男性アスリートとは違う場合があるという認識が広まっている。けがの種類によっては、負傷のしやすさにホルモンが関係している可能性を示す証拠が集まりつつあるからだ。 このほど、経口避妊薬を飲んでいる女性は、飲んでいない女性に比べて、下肢(脚と足)の筋肉と腱のけがをする確率が約8割も下がることを示す論文が、2024年3月に医学誌「Medicine & Science in Sports & Exercise」に発表された。 「多くの女性アスリートが何らかの避妊薬を使っています」と、けがの予防と回復の性

    経口避妊薬で女性の運動中のけがが減る、筋肉と腱で8割減、研究
  • 古代エジプトの神殿、2000年分の汚れを落としたらすごかった

    エジプトのルクソール近郊の町エスナにあるクヌム神殿から煤や泥を取り除いたところ、天井や円柱が2000年前の色鮮やかな姿を取り戻した。(ELIZABETH BEARD/GETTY IMGAGES) およそ2000年前につくられた古代エジプトの神殿の天井を研究者チームが復元したところ、驚くべき発見がもたらされた。黄道12星座やその他の星々を描いたフルカラーのレリーフのほか、ヒエログリフ(象形文字)の碑文も見つかり、これらの天体図に隠された意味を解くカギとなりそうだ。(参考記事:「ヒエログリフを解読した「エジプト学の父」シャンポリオンの生涯」) 天井が復元された神殿は、エジプト中南部の町エスナに残るクヌム神殿だ。プロジェクトには考古学者でエジプト学者のヒシャム・エライシー氏を中心とするエジプト観光・考古省と、ドイツのテュービンゲン大学から計30人の研究者が参加。5年余りに及ぶ作業で、当時の色彩を

    古代エジプトの神殿、2000年分の汚れを落としたらすごかった
  • 花火はもはや「持続不可能」か、ドローンショーは解決策になる?

    2023年の米国の独立記念日にドローンを使ってニューヨークの夜空に描き出された自由の女神像。(PHOTOGRAPH BY DAVE KOTINSKY, NBC, GETTY IMAGES) 毎年7月4日、米国の独立記念日を祝う多くの米国人に祝典の終わりを告げるのは、ごう音と共に夜空を照らす花火だ。しかし今、米国の各地、そしてこれまで花火を打ち上げてきた世界各地のイベントで、花火を中止するケースが増えている。代わりに夜空を彩るのは、ドローンの大群が一斉に描き出すアニメーションだ。(参考記事:「アメリカ独立記念日、俗説の真相」) ドローンショーが増えているのは、今ドローンへの関心が高いからとも言えるだろう。しかしドローンショーを推進する人々は、人にも動物にも環境にも悪影響を及ぼす花火はもうやめるべきだと言う。今年は、米国各地でドローンショーが見られそうだ。 はたして、ドローンショーは花火にとっ

    花火はもはや「持続不可能」か、ドローンショーは解決策になる?
  • 古代マヤの生贄のDNAを分析、定説覆す驚きの結果が明らかに

    マヤ文明の古代都市チチェンイツァの大ピラミッド「エル・カスティージョ」。生贄を埋葬した貯水槽チュルトゥンと聖なるセノーテは、ともにこの近くにある。(PHOTOGRAPH BY CRISTINA MITTERMEIER, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 1967年、古代マヤで最も栄えた都市の1つチチェンイツァの貯水槽「チュルトゥン」とそこにつながる洞窟で、考古学者たちが多数の人骨を発見した。このチュルトゥンは8世紀にわたって若い成人や子どもの生贄の埋葬に使われ、遺体のほとんどが若い女性とされてきた。マヤ文明は儀式の生贄に女性を捧げることを好んだと考えられていたからだ。(参考記事:「チュルトゥンの図解も、知ってるようで知らないマヤ文明」) しかし、2024年6月12日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文が定説を覆した。回収された64体の遺骨のDNAを分析したところ、す

    古代マヤの生贄のDNAを分析、定説覆す驚きの結果が明らかに
  • 人気が高まるデカフェコーヒー、本当に健康にいいのか比べてみた

    コーヒーを飲むことは、2型糖尿病、認知症などの神経疾患、死亡のリスクの低下との関連が見つかっている。しかし、カフェインを取り除いたデカフェコーヒーでも同じ効果が期待できるのだろうか。(PHOTOGRAPH BY SAM ABELL, NAT GEO IMAGE COLLECTION) コーヒーは世界で最もポピュラーな飲みもののひとつだが、健康への懸念からカフェインを取り除いた「デカフェ(カフェインレス)コーヒー」を選ぶ人も増えている。全米コーヒー協会(NCA)の調査によると、米国では成人の約1割にあたる2600万人が定期的にデカフェを飲んでいるという。その理由は、血圧が気になる、遅い時間のカフェイン摂取を減らしたい、睡眠が妨げられるのを避けたい、カフェインに過敏な体質などさまざまだ。 選ぶ理由が何であれ、「デカフェの人気はますます高まっています」と、オーストラリア、クイーンズランド大学の教

    人気が高まるデカフェコーヒー、本当に健康にいいのか比べてみた
  • 無痛分娩で母親の重い合併症も顕著に減ると判明、命を救うかも

    医学誌「BMJ」に掲載された論文によると、硬膜外麻酔による無痛分娩で、出産による重い合併症にかかる割合が著しく減るという。(PHOTOGRAPH BY CASARSAGURU, GETTY IMAGES) 出産は世界の多くの地域で主な死亡原因であることから、妊婦たちは長い間、お産に伴う恐怖や不快感を和らげようとしてきた。歴史上、出産の痛みの緩和には、催眠術やアヘン、水中分娩、ハーブ療法のほか、ありとあらゆる手段が用いられてきた。 現在、出産の痛みを和らげる方法としては、背中や腰から麻酔薬を注入する「硬膜外麻酔法」による無痛分娩が最も一般的だ。しかし新たな研究により、この方法には痛みの緩和以上の効果があるとわかった。硬膜外麻酔を受けた場合、出産から6週間後までの間に重い合併症にかかるリスクが35%も下がることが示されたのだ。英グラスゴー大学と英ブリストル大学の研究者による論文は、2024年5

    無痛分娩で母親の重い合併症も顕著に減ると判明、命を救うかも
  • ギザの大ピラミッド、4500年前の「建造日誌」が残っていた

    紅海のエジプト沿岸に、ワディ・エル・ジャラフという4000年以上前の古代遺跡がある。遠く海の向こうにシナイ半島を望むこの遺跡で2013年、歴史的発見がなされた。石灰岩で作られた坑道のなかで、世界最古のパピルス文書が30巻見つかったのだ。 古さもさることながら、注目すべきは書かれている内容だ。この「紅海文書」と呼ばれるものは、その昔にぎやかな港として栄えたワディ・エル・ジャラフについて明らかにしているだけでなく、クフ王の大ピラミッド建造に直接関わっていたメレルという人物の日誌も含んでいた。(参考記事:「“永遠”のギザの三大ピラミッドはどう建てた? 謎の空間も発見」) ワディ・エル・ジャラフの遺跡が最初に発見されたのは1823年。発見者の英国人旅行家で古物収集家のジョン・ガードナー・ウィルキンソンは、これをギリシャ・ローマ時代のネクロポリス(共同墓地)だと考えた。その後1950年代に、考古学好

    ギザの大ピラミッド、4500年前の「建造日誌」が残っていた
  • 「やせ薬」の意外な落とし穴、老け顔やたるんだ尻に、防ぐには

    オゼンピックによる急激な減量は、皮膚のたるみや抜け毛の原因となり、欧米のSNSではやつれてしわが増えた「オゼンピック顔」と、たるんで皮が余った「オゼンピック尻」が話題になっている。(PHOTOGRAPH BY JAAP ARRIENS, NURPHOTO/GETTY IMAGES PREMIUM) ここ数カ月、短期間で大幅な減量を可能にする薬としてオゼンピックとウゴービが話題になっている。どちらも「GLP-1受容体作動薬」という種類の薬で一般名は「セマグルチド」といい、使うには処方箋が必要だ。米国や日などではオゼンピックは2型糖尿病の治療用に、ウゴービは肥満症の治療用に承認されている。 しかし一部の人々は、体重が減り、服のサイズが小さくなるにつれて、外見に予期せぬ変化が起きたことに気づきはじめている。それが、やつれてしわが増えた「オゼンピック顔」と、たるんで皮が余った「オゼンピック尻」だ

    「やせ薬」の意外な落とし穴、老け顔やたるんだ尻に、防ぐには
  • コロナ後遺症、2年で6割が大きく改善、免疫の異常が落ち着く

    サイトカインストームに関わる免疫細胞の走査電子顕微鏡カラー合成画像。1個のマクロファージと2個の樹状細胞と多数の白血球が見える。サイトカインは通常の免疫反応にとって重要だが、過剰に放出されるサイトカインストームは害になりうる。(COMPOSITE MICROGRAPH BY STEVE GSCHMEISSNER, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 新型コロナウイルス感染症の後遺症で特徴的に見られる免疫系の異常な活性化は、感染から2年でおおむね鎮まることを示した論文が、4月17日付けで学術誌「Nature Communications」に発表された。長く続く症状に悩む患者たちに、緩やかな回復がありうるという希望をもたらす研究結果だ。 新型コロナにかかった人のおよそ10人に1人は、疲労感、ブレインフォグ(脳に霧がかかったようにぼんやりする症状)、息切れ、動悸、抑うつなどの幅広い症状

    コロナ後遺症、2年で6割が大きく改善、免疫の異常が落ち着く
  • 「やせ薬」の思わぬ効果が続々、心臓や腎臓、不妊や依存症にも

    2型糖尿病の治療薬であるオゼンピック(セマグルチドの商品名のひとつ)を使用する患者たちには、炎症の改善など、さまざまな健康効果が見られている。(PHOTOGRAPH BY RICARDO RUBIO, EUROPA PRESS/GETTY IMAGES) 米ヒューストン郊外在住のケーシー・アーノルドさんは、2023年の冬に55歳で完全にたばこをやめるまで40年間にわたって喫煙を続け、多い時は1日に2箱吸っていた。そんな彼女の禁煙を助けてくれたのは、「GLP-1受容体作動薬」という新しいタイプの減量薬だった。 GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の生成と放出を促し、消化のスピードを遅くし、欲を抑える働きをもつホルモンだ。元は糖尿病の治療薬として開発されたエキセナチド、チルゼパチド、セマグルチドといったGLP-1受容体作動薬は、このGLP-1をまねて

    「やせ薬」の思わぬ効果が続々、心臓や腎臓、不妊や依存症にも
  • 大麻使用者の2割が依存症に、精神症リスクは「コカイン以上」

    米ニューヨークで合法的な嗜好用大麻の販売が開始された日、大麻販売店の外にできた列に並んで喫煙する客。(PHOTOGRAPH BY JEENAH MOON, BLOOMBERG/GETTY IMAGES) 米国では近年、23の州とワシントンD.C.で娯楽用大麻が合法化されており、フロリダを含むいくつかの州では2024年11月に合法化を巡る投票が予定されている。こうした変化によって消費量は劇的に増加し、2022年の薬物使用と健康に関する全米調査(NSDUH)によれば、過去1年間に大麻を使用した米国人は約6200万人に上った。しかし、合法化されたからといって、大麻の日常的な使用にまったく危険がないわけではない(編注:日の外務省は「大麻(マリファナ)が合法の国であっても、日で罪に問われることがあります」と HP で注意を喚起している)。 大麻による健康上の問題は、単なる口の乾きや疲労感にとどま

    大麻使用者の2割が依存症に、精神症リスクは「コカイン以上」
  • 女性のADHDが増えている、男性と異なる気づかれにくい特徴とは

    ADHDと診断される成人女性の数は、2020年以来、米国では倍増した。専門家たちは、誤診が増えているわけではなく、医学がようやく現実に追いついた証拠であると考えている。(PHOTOGRAPH BY MASKOT, GETTY IMAGES) 人の誕生日を覚えていなかったり、仕事の会議に出るのを忘れたり、クレジットカードの返済を管理できなかったり。たびたびそんなことのあるラチ・イドウさんは、22歳だったにもかかわらず、自分は認知症に違いないと思い始めた。ネットで検索してみると、確かに若年性認知症の可能性がありそうだった。しかし医師に相談すると、すぐに否定された。それから4年かけて2人の精神科医を受診した末、ようやく注意欠如・多動症(ADHD)の診断が下された。 すると突然、それまで自分の人生に起こっていたことのすべてが腑に落ちたという。子どもの頃いつもそわそわしていたこと、宿題を終わらせるた

    女性のADHDが増えている、男性と異なる気づかれにくい特徴とは
  • 中国で絶滅したはずのオオサンショウウオ、日本にいると判明

    中国で絶滅したとされる世界最大の両生類「スライゴオオサンショウウオ」が日国内で東京の水族館と広島の動物園で飼育されていることを、京都大学の西川完途教授(動物系統分類学)らが発見した。日固有種で国の特別天然記念物でもある「オオサンショウウオ」と外来種の交雑状況を調査する過程で分かった。クローン技術と人工繁殖でスライゴオオサンショウウオを保全し、将来的には元の生息地に返すという計画もあるという。 日固有種のオオサンショウウオは1952年に国の特別天然記念物に指定された。1960年代以降、中国からイボや目の形態に違いがある「チュウゴクオオサンショウウオ」など外来種が持ち込まれているが、一部が野外の河川に逃げ出して日のオオサンショウウオと交雑。中間の形骸をした交雑種が増えており、絶滅危惧種を含む生態系への被害が問題視されている。 西川教授は、国内におけるオオサンショウウオの交雑状況を調べる

    中国で絶滅したはずのオオサンショウウオ、日本にいると判明
  • 見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光

    翡翠(ヒスイ)のモザイクでできた小さな仮面。目と歯にはウミギクガイの殻が使われ、嵐の神を表している。紀元350年ごろにチョチキタムに埋葬された王の胸の上に置かれていた。(PHOTOGRAPH BY RUBÉN SALGADO ESCUDERO) チョチキタム遺跡は、中米グアテマラのヤシの木が茂る熱帯雨林の中、落ち葉と石の塊に埋もれた場所にある。これまでほとんど知られていなかったこの遺跡は、考古学的な大発見が起こるような場所にはとても見えないかもしれない。ましてや、長い間、研究者たちを悩ませてきた闇の時代の手がかりが見つかるとは、誰も考えなかったはずだ。 しかし、それが現実になった。この場所で、翡翠(ヒスイ)を組み合わせて作ったミステリアスな仮面が発見されたのだ。これまで知られていなかったマヤの王のものだと考えられている。(参考記事:2024年3月号特集「ベールを脱ぐ古代マヤ」) 調査を率い

    見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光
  • ザトウクジラの交尾を初めて確認、写真も、ただしオス同士

    2頭のオスが交尾した理由は不明だが、「ザトウクジラの交尾については、世界中どこを探しても目撃例も記録もありませんでした。ですからこれは、非常に特別で驚くべき遭遇だったのです」と専門家は言う。(PHOTOGRAPH BY LYLE KRANNICHFELD AND BRANDI ROMANO) ザトウクジラ(Megaptera novaeangliae)のように巨大でカリスマ性のある生物のことなど、とっくに調べ尽くされていると思われるかもしれない。しかし今回、驚くべき新たな発見がもたらされた。ザトウクジラの交尾が初めて観察されたのだ。それだけではない。海洋哺乳類科学の専門誌「Marine Mammal Science」に2月27日付けで発表された研究によると、交尾をしていた2頭はどちらもオスだったという。(参考記事:「【動画】ザトウクジラの出産の一部始終、科学者が初の観察に成功」) この発見

    ザトウクジラの交尾を初めて確認、写真も、ただしオス同士
  • コロナ後遺症の「だるさ」、筋肉にまで根深いダメージ、最新研究

    イタリア、ASL3ジェノバ心臓リハビリテーション科でリハビリを受ける新型コロナ後遺症患者。同科では2020年から、新型コロナウイルス感染症で入院した患者のためのリハビリテーションプログラムを実施している。(PHOTOGRAPH BY MARCO DI LAURO/GETTY IMAGES) 新型コロナウイルス後遺症(罹患後症状)の患者の多くは、主な症状として運動機能の低下を訴える。心身に負荷をかけすぎた後は激しいだるさ(倦怠感)に襲われて、その繰り返しにより病状が悪化するおそれがある。「運動後(労作後)倦怠感」(PEM)として知られるこの症状は、「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」(ME/CFS)の特徴的な症状でもある。 このほど、新型コロナ後遺症患者にみられる倦怠感に一つの説明を与える論文が2024年1月4日付けで学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表された。新型コロナ後遺症の患

    コロナ後遺症の「だるさ」、筋肉にまで根深いダメージ、最新研究
  • 「スノーボールアース」、小惑星の衝突が引き金だった、新説

    6億5000万年前、雪と氷が惑星表面と海の大半を覆っていた時代の地球の復元図。新たな研究は、この「スノーボール」状態は小惑星によって引き起こされたのではないかと提案している。(ILLUSTRATION BY SPENCER SUTTON, SCIENCE PHOTO LIBRARY) もし何億年も前の時代にタイムトラベルしたなら、地球はまるで映画『スター・ウォーズ』に出てくる惑星ホスのような姿をしていることだろう。凍りつくように寒く、陸地と海をほぼ隙間なく覆う果てしない氷の世界を、乾いた空気が吹き抜けていくのだ。 「スノーボールアース」として知られるこうした全地球規模の凍結状態は、少なくとも2回、どちらも6億年以上前に発生している。世界が巨大な氷の球に変わってしまうなど、何か重大な問題が起こっていたに違いない。しかしその問題とは、一体なんだろうか? 異常な火山活動から超大陸の破壊までさまざ

    「スノーボールアース」、小惑星の衝突が引き金だった、新説