PS4とSwitchが盛況な現代だけれども、かつてはセガと任天堂が覇権をめぐり争っていた日々があった。日本視点でみるとあまり印象が強いわけではないが、メガドライブ(北米版はジェネシス)がアメリカでは任天堂のシェアを上回るなど、互角の戦いを繰り広げていた時代があるのだ。 本書はそうしたハード戦争においてセガが任天堂に対抗できていた一時代を、主にアメリカ(セガ・オブ・アメリカ(SOA)、ニンテンドー・オブ・アメリカ、ほんの少しソニー)の視点から、数百のインタビューを元にストーリー仕立てで構成してみせた一冊になる。基本的にはセガ視点が多めで、その中でもSOAの社長であるトム・カリンスキーを主人公として物語は展開していく。 強固な哲学と資金力を持った圧倒的な敵(任天堂)に対して、資金力で劣るものの打倒任天堂の大望を持ち、新しいマーケティングや新技術を駆使して戦うSOA。そしてSOAの度重なるビジネ
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