糸井重里のいくつかのツイートに、書評家・豊崎由美は違和感と不信を覚えた。かつて雑誌の反戦特集号で「まず、総理から前線へ。」と痛烈な権力批判のコピーを放った当人がなぜ、コロナ禍に苦しむひとたちへに嫌味のようなことしか発信できないのだろうか。輝かしい功績を見てきた世代として、韓国の傑作『こびとが打ち上げた小さなボール』を、殿上人になってしまった糸井さんに届けたいと痛切に願う。 【画像】パンケーキを食べるシャイなお爺さんの顔をしていた菅義偉に読ませたかった一冊 糸井重里はかつてたしかにスターだった2018年から「ほぼ日5年手帳」を愛用しています。1日分の見開きが5年分に分割されている、A6のサイズ感と紙質が気に入っているからです。ただ、ひとつだけ不満があります。それは、右ページの一番下に誰かが放った言葉が記されていること。 左に仕事の予定や締切を記入し、右に書評で取り上げた本のタイトルやその日あ