どんな企業でもITを導入すると、ある程度のブラックボックス化は避けられない。業務の一部を機械に置き換えるわけだから当然だ。だから一般には、ブラックボックス化のリスクをきちんと把握し、システム障害などいざという時の対策を準備しておく。ところが、そんな配慮を一切せず、ITによる業務のブラックボックス化に猛進している愚かな企業の一群がある。言うまでもなく日本の大企業である。 日本企業における最も旬なブラックボックス化の試みは、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入だ。このRPAブームは随分息が長い。IT系雑誌でRPAを特集すると多くの読者に読まれ、セミナーを開けばどこも大入り満員――。そんな状況が2年近く続いている。人手不足の深刻化もあり、特に大企業は人手による事務作業を機械に置き換えたいようで、せっせとRPAによる事務作業のブラックボックス化にいそしんでいる。 RAPによるブ
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